一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


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2003年09月18日(木) その31


その31

チーフが時々あの女将さんの店を手伝う事になって、ひと月ぐらい経ったころ、

オルテガさんの事務所に配達に行ったとき、オルテガさんが私に・・・

「なんで、あのチーフは、あの女将の店にいるんや?」

「お客でいくのはいいけど、調理場で働いてるのは、どうなんや!?」

「一平のおやじは知ってんのか?」

私が、あんまり返事をしないので、オルテガさんが怒りだした。

「あの女将は、一平のチーフってことを分かってて使ってるのか?」
「おかしいやないか、洋食屋のチーフが小料理屋で働いとるって!変やろ」

どーも、オルテガさんは、納得しがたく、義理人情の世界では通用しないらし。

そんなこんなで、チーフが女将の店で手伝ってる事が、一平のおやじさんの耳に入るのは

時間の問題でした。私が出前の皿下げから帰ったら、チーフとおやじさんがテーブルに

座ってなにやら話し込んでいた・・・私は下げてきた皿を洗いながら二人の話に耳を傾け

てたら、お互い段々、感情的になったのか、おやじさんが・・・

「手伝うなら店を辞めてから行ってくれ!」

売り言葉に買い言葉!チーフが・・・

「わかりました!やめます!」と、・・・・・(えええええ!あかんがな!あかん!あかん!)



また・・・次の日・・・
           


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