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■ 夏には。2008年03月13日(木)
我が家の東隣の敷地には、くぬぎの大木がある。
そこには、夏になるとカブトムシやクワガタがいっぱい。
クチコミで知ったであろう、近所の子どもたちが、お父さんと一緒に虫取りに来るのは、毎年恒例のこと。
時には車でやってきて、横付けして懐中電灯で・・・なんて光景も。
隣の敷地は、数年前まで土建屋さんだったが、社長が夜逃げし、今は廃屋状態。
機材やトラックも置きっぱなし。
草は生え放題。秋にはセイタカアワダチソウが一面に広がり、小さいジャングルと化し、そして冬に枯れて行く。
正直、隣の我が家はいい迷惑だ。枯れ草に火でもついたらと思うと怖い。
もちろん地主にはかけあった。草刈をしてほしいって。
でも、どうやらやる気がない。
そして今年の夏には、とうとう法的手続きも済み、キレイに整地して、駐車場にするとか何とか。
そっか。駐車場か。草が生え放題の荒地よりいいけど、駐車場だからいいというわけでもない。
所詮他人の土地、隣だからと言って、とやかく言えるもんでもないし。
でも
昨日
前触れもなく
くぬぎの木が切られてしまった。
え?どうして?なぜ?
夏には道路にいい日陰を作っていた大木。
子どもたちが遠くからやってきた大木。
我が家だって、毎年毎年そこでカブトムシをとった。
だんなはそれを見てつぶやいた。
「木は残してほしい。草を刈ってほしいって言ったのに、全く無視だな」
地主からしたら、駐車場にするつもりなら、少しでも邪魔なものは取り除いておきたいのだろうが、
今年の夏、土から出てきたカブトムシたちは、行き場がないのだなーと思うと、悲しい気持ちにもなる。
今はまだ残っている切り株も、きっと、工事の際、ショベルカーで掘られてしまうのだろう。
そう、カブトムシの幼虫とともに、ごっそり掘られてしまうのだろう。
我が家の周りは、ここ数年で様変わりしている。
元々獣道だったところも、林が整地されて、マンションが建ったから、道路も拡張してキレイになった。
この林にあった大木も、夏にはいい木陰を作っていたけれど、今はもう面影すらない。
我が家の西隣は広い空き地だったが、そこは今、スポーツができる場所になった。
静かだった場所が、夜11時まで明るく、若者たちの歓声や拍手で、騒々しくなった。
車の出入りも多くなり、時には非常識な人が、夜中なのに大音量の音楽とエンジンで、去っていく。
何だかむなしいです。
変化しても、いつか慣れる。
夏には、何も知らない子どもたちが、お父さんと一緒に虫取りに来るのだろうな。
そしてガッカリして帰って行く光景を、私は何度見ることになるのだろう。
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