天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

やっぱり戻れない - 2001年06月12日(火)

今日もなかなか電話がかかってこなかった。ゆうべ、Eカードを送った。てんとう虫が雨に濡れてしょんぼりしてる。その横でお花がしおれてる。クリックすると、お日さまが照って、満開の花たちのなかでてんとう虫が笑う。
「生きてる間には雨が降らなきゃならないときもある。だけど、雨があがったらあなたのためにお花がいっぱい咲くように、お祈りしてあげる。今はツライ時だけど、愛されて支えられているからね。」
メッセージをわたしの言葉で訳して、仕事とおかあさんのことが大変なあの人にエールを送った。Eカードは好きだ。ピックアップの通知が来るから。夜中にあの人はちゃんとカードを見てた。

夜中に一度帰って来て、それから彼女のところに行ったの? またそんなこと考える。それともまた具合が悪いのかな。

雨が横なぶりに降り出して、雷が鳴りつづける。雷を怖がるようなしおらしい女じゃないのに、不安と重なって、やまない稲妻と雷鳴の連続が怖くなった。

やっと、電話が鳴った。「あ〜、一週間ぶりくらいにぐっすり眠ったよ」。あくびなんかしてる。人がこんなに心配してたのに。でも昨日よりずっと元気そう。よかった。ずっと待ってたことなんか、どこかに飛んで行ってしまった。

今朝履歴書をファクスで送った病院から、夕方に面接の日時を知らせる電話があった。あの人はものすごく喜んでくれた。面接を受けるってだけなのに。でも、場所がわたしの通いたいところで、あの人はそれも知っている。それからわたしの仕事の話をいろいろ聞いてくれた。愚痴は聞いてもらったことがあるけど、具体的にどんなことをしているのかまで、あの人は知らなかった。そんなに熱心に仕事の内容まで聞いてくれたことはなかった。嬉しかった。「ちゃんとバカにもわかるように説明してよ。難しいよ」なんて言いながら、途中で質問したり、わたしの意見まで聞いてくれたり、体や病気のことや食事のこともいろいろ聞く。「もっと教えてよ。患者さんにあげるプリント、送ってよ。勉強したい」なんて、かわいい。

おんなじだね。自分がやってることをいつもわたしにちゃんと教えてくれるのと。難しくてワケのわかんない専門的な音楽の話や機材のことを、わたしにもわかるように一生懸命話してくれるのと、おんなじ。おんなじように、わたしのやってること、わたしが考えてること、ちゃんと知りたがってくれる。

「面接、頑張るんだよ。そこ、行きたいんだろ?」
「うん、行きたい。行きたいよー、絶対。」
「僕も行ってほしいよ、きみが行きたいとこ。」
「応援しててくれる?」
「応援するよぉ。当たり前じゃん。きみの仕事、応援したい。」

夫がこんなふうに支えてくれたことはなかった。忙しく走り回るわたしを嫌がってたし、仕事の話を始めると止まらなくなるわたしにうんざりしてた。大学の勉強にも仕事を始めてからも時間に追われて苦しんでたわたしに、「もう、やめたら?」って夫は言った。インターンのあいだ、あの人はいつも頑張れって言ってくれた。僕も頑張るから一緒に頑張ろ?って。愚痴なんかいくらでも聞いてあげるからって。

「カード、届いた?」
知ってるのに、聞く。
「かわいかったよ。」
てんとう虫がかわいかったのかな。書いたことがかわいかったのかな。「かわいい」はあの人の好きな誉め言葉。

『頑張ってね。
 わたしがずっと応援してるよ。
 忘れないでね。
 いつもいつもあなたを応援してること。
 頑張りやさんのあなたが好きよ。
 仕事がうまくいきますように。
 おかあさんが元気になりますように。
 素敵な曲、いっぱい出来ますように。』

パーソナルメッセージの欄に書き込んだ、わたしの気持ち。Eカードが好き。送るたびに優しい気持ちになれる。既製のカードなのに、言葉を添えると、それが自分の気持ちをちゃんと上手に伝えてくれる。

あなたにしか持てないよ、こんな気持ち。ずっとずっと、支えていたいよ。ずっと、あなたにも支えてて欲しいよ。アノヒトのところになんて、やっぱり戻れないよ。戻れないよ・・・。


「明日は電話出来ないから、あさってかけるよ。いい?」
「・・・明日は彼女に会うの?」
こわごわ聞いたら、「会わないよ」って答えてくれた。








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