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弁護士さん - 2001年07月10日(火) 弁護士さんに会いに行った。 通りをワンブロック歩いたところで道を聞いたら、逆方向に向かってた。あわててバスに乗ったら、シティは相変わらずすごい車の量でなかなか進まない。結局30分も遅刻したのに、1時間しっかり話をしてくれた。 なんとか問題は解決しそう。なんだかいろいろ深刻に考えすぎてたみたい。いい弁護士さんだった。よかった。「先のことは心配しなくても大丈夫だよ。きみなら絶対上手く行く。採用された病院でとりあえず働いて、もし別のチャンスが見つかったらすぐに病院を変わったっていいんだから。自分が目指すものを常に最優先に考えること。常に次のステップを考えること」なんて、人生相談の答えみたいなことも言ってくれた。でも励まされた。 そう、先のことは考えないでいよう。今は今出来ることを頑張ろう。1ヶ月先のことさえわかんないのが普通なんだもの、この国では。いつも進行形でいれば、なんとかなる。 すごい強い味方を得たみたいな気分になった。「すごく気持ちが楽になりました」って帰るときに言ったら、「それが僕の仕事だから」って弁護士さんは笑った。Thatユs my job. お決まりの常套句。でもなんか嬉しかった。ちゃんとそれ以上のもの感じたから。弁護士さんの世界でも医療と同じように、クライアントへの精神的サポートって大事だよね、と思った。 シティを歩くといつも思う。あの人と歩きたいなって。初めて来たときにも思った。あの人はこの街に、すぐに溶け込んじゃう気がする。シティには、わたしがいつか絶対行きたい、思い入れの強いお店がある。いつでもすぐに行けるけど、行かずにいる。あの人にも、絶対行きたい場所がある。いつか来てくれたときに、一緒にそのふたつのところに行くの。それまでわたしは行かずに待ってる。 「行かずにとっとくからね。」 「ほんと? じゃあ一緒に行くまで待ってて。」 「うん。前に立って感動して泣いちゃうところ、写真に撮ってあげるよ。」 そんなこと言ってたの、覚えてるかな。まだずーっと待ってるんだよ。いつ実現するのかな。実現するのかな。会えるのかな。会えるのかな。・・・会えるのかな。 「先のことは考えないでいよう」は、あの人のことには適用しない。 帰りの電車の中で、Public Announcement のCDを聴きながら、国家試験の勉強をする。同時にあの人のことも考えてる。器用になった、わたしの頭。どんなときにもあの人のことは頭から離れない。 うちに帰ると、母に頼んでた甲斐バンドのCDが届いてた。懐かしい甲斐さんの声。あの頃、このハスキーな声とちょっと乱暴な言葉にしびれてた。独特のフレーズを曲の中に見つけて、昔と同じようにぞくっとする。懐かしさにきゅんとなる。ちょっと声が甘くなったね。それでもっと好きになった。あの人にも聴いて欲しいな。 どこまでもあの人のことばかり。どうしようもないね。 でも昨日までとはちょっとだけ違うわたしがいる。弁護士さんのおかげ。もっと早くに会っとけばよかった。「弁護士なんて」って思ってたわたし。専門家だからこそ友だちよりも精神的に助けられることもあるんだ。 -
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