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ごろにゃ〜ん - 2001年08月13日(月) 「明日は朝遅いから、ゆっくり話せるよ」って言ってたくせに。 楽しみにしてまた車をぶっ飛ばして帰ってきたら、帰った途端に電話が鳴った。 「ごめん、時間なくなった。これからお墓参りに行くから、明日の朝また起こして」。 お墓参りの時期なんだ。日本を離れてから、お盆なんて忘れてた。 あの娘のお墓もない。どこか離れたところの冷たい土のなかに埋めるなんて、ひとりぼっちにするなんて、絶対出来なかった。あの娘のからだは灰にしてもらった。灰はひとつぶ残さず、虹色に光る綺麗な壺に入れてもらった。ちいさな壺に入ったあの娘をいつもそばに置いてた。あの娘の居場所はわたしたちのそばだけってふたりで決めた。虹色の壺は今夫の元にある。「僕が日本に連れて行く」。そう言われて声をあげて泣いたけど、それでよかったと今は思う。夫がそれで慰められるのなら。あの娘はいつもそばにいるとわたしには信じられるから。 「わかった。行ってらっしゃい。気をつけてね」。 我慢してそう言ったけど・・・。 「モーニングコールやさんなんかやだっ」。 ってメールを送った。だって、昨日もあの人はなかなか起きないから、話す時間がなくなっちゃったんだもの。 ひとりになって、一年経ったよ わたしの独立記念日 あなたのお陰で頑張れたよ ずっと支えてくれててありがとう きっとこれからも泣いちゃうことがいっぱいある きっとまたうんと困らせるよ でも ずっとずっとそこにいてね 今までみたいに支えててね どんなに悪い子になっても 見放さないでね ずっと安心させていてね わたしはあなたからは独立できません 独立記念日の独立否定宣言だあ! 昨日送ったメッセージ。 昨日そんなこと書いて、さっそく悪い子になっちゃった。いきなりじゃああんまりだって思い直して、慌ててもう一通メールを出した。 「さっきのメール、取り消し取り消し。うそだよ。うそうそうそうそ。 モーニングコールやさんなんて思ってない。 ちゃんと起こしてあげるよ。ごろにゃ〜ん」。 いい子でいるって大変だ。いい子のわたしなんか、続かない。言ったらあの人を困らせちゃうようなこと、もう今また思い始めてる・・・。 -
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