しゃぶしゃぶよりずっと - 2002年03月07日(木) しゃぶしゃぶ食べた。 バースデーのお祝いにジェニーがしゃぶしゃぶやさんに連れてってくれた。 しゃぶしゃぶなんて、最低11年半は食べてない。 日本にいたときの最後にいつ食べたかなんて覚えてないし。 不思議なしゃぶしゃぶだった。 しゃぶしゃぶって、あんなじゃないよね。 得体の知れないものが入ってた。 ジェニーも知らないって言うから、こわくて食べなかったけど、それ。 タイ系フィリピン系チャイナ系しゃぶしゃぶ? おもしろくて楽しくて、久しぶりに死ぬほどおなかいっぱい食べた。 あの人は昨日も今日も電話をくれなくて、 バースデー忘れてるかなって思ってた。 まあいいかって思ったけど、やっぱりおめでとうって言って欲しくて電話してみた。 何にも言ってくれないから、 「ねえねえ、今日何の日か知ってる?」って言ったら、 「わかってるよー。でもそっちは明日だろ?」 「・・・。」 「あ、日本で生まれたから、今日か。」 笑っちゃう。間違ってる。 「そっち、まだ7日だろ?」 げらげら笑う。 「明日になったら、ちゃんとお祝いしてあげる。その方がいい?」 「何いってんの? 何日だと思ってる? あたしの誕生日。」 「え? 8 ・・・じゃなかったっけ?」 「違うよ。7 だよ、な・な。」 「・・・。」 「あー、寝たふりしてるー。」 「いや、あ、そうか、3日違いだから、そうか。」 大笑いしたけど、あの人は笑わないで焦ってる。 出かける用意するからあとでもう一度電話してって言った。 じゃあね、今日が終わるまでにかけるからね。そう言って、切る。 12時少し前に電話が鳴る。かけてって言ったくせに、かけてくれた。 さっきの会話なんかなかったことにしたみたいに「おめでとー」って言う。 それから、お祝いの曲をきみのために弾いてあげよう、なんて、 キーボードを弾いてくれた。途中であの人が言う。 「歌も入れて欲しい?」 「欲しい!」 英語の歌。わたし知ってる、この歌。 あの人が書いた詞だ。 英語バージョンも作りたいからって、わたしが英語に訳してあげたやつだ。 もう、ずうっとずうっと前に。 女の子の想いを書いた詞だった。 彼女の想いなのかなって思ったり、女性のボーカル用だから、あの人の彼女への想いを女の子の言葉にしたのかなって思ってた。 英語の訳詞作りながら、ちょっと痛かった。 詞から想像してた曲と全然違った。 中途半端な音がぞくぞくした。 ずっとどきどきしてた。 最後のところで胸がきゅうんと絞られて震えた。 あなたが歌うとこんなに素敵な言葉になる。 わたしに想いを込めて歌ってくれたよね。 そう思っていい? だって、そう聞こえたよ。 「 I love you, forever and ever. 」 ちょっと間違えたーってあの人が笑ったけど、 今度はわたしが笑わなかった。 しゃぶしゃぶ食べに行ったって話そうと思ってたけど、 妙ちくりんなしゃぶしゃぶのこと教えてあげようと思ってたけど、 「誰と行ったの?」って聞かれたら、 「ふふふ。『ここで日本食のレストラン行ったことないって言ってただろ? きみの誕生日のためにおもしろいとこ見つけておいたんだよ』って、連れてってくれたの」 って言おうと思ってたけど、 どうでもよくなっちゃった。 1日間違えて覚えてたことも、いいんだよ。 You made my day. -
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