アーモンドティー、ごちそうしてあげる - 2002年03月24日(日) 大掃除した。 っていっても、いつもはまあるく掃除機かけてるのを、 今日は隅々まできちんと掃除したっていうだけ。 でも、ほんとに隅々まで、ちっちゃい方のバキュームのホース使って、 ていねいに掃除した。 バスルームもキッチンの床も磨いた。 すっきりした。 きれいになって、さっぱりした。 気持ちいい。 気持ちいいけど、お掃除終わったらすることなくなって、 時間を持て余す。 また余計なこと考えそうだから、 ちょっと早いけど晩ご飯を作った。 オリーブオイルでガーリックと赤唐辛子を炒めて、 ブラックオリーブを薄くスライスしたのと、バジルとオレガノと一緒に、 茹でたてのパスタにからめる。 レモンと黒胡椒と乾燥パセリとカノーラオイルでドレッシング作って、 グリーンペパーとトマトのサラダを作る。 フードプロセッサーで、苺ミルクを作る。 きれい、きれい。彩りがきれい。 ピカピカになったテーブルに並べて、ひとりで食べる。 味気ない。 食後にアーモンドティーを入れて、ひとりで飲む。 味気ない。 10時頃、突然自分の手が電話を取って、指が勝手に15桁の数字を押す。 かけないって決めたのに。 あの人が眠そうな声で、「留守電聞いてくれたの?」って言った。 「留守電? 入ってなかったよ。」 「あれー? 入れたのに、こっちの朝7時頃。どっか行ってるのかなと思って、またかけるよって。」 最近留守電の調子がおかしいみたい。この間もそうだった。 それより、うちにいたけど電話なんか鳴ってないよ? 掃除機かけてて聞こえなかったのかな。ゴミ捨てに行ったときかな。 「どっか行ってた?」って聞くから、「デート。今帰って来たの」ってまたしょうもない嘘つく。 デートって何したの? 決まってるじゃん、コドモのデートじゃないんだからさ、オトナのデートだよ。 ヤラシ。やったの? いいじゃん別に。好きじゃないもん。 よくないよ。よけい悪いよ。 「あたしがまた誰かとデートしても、あたしのこと好き?」 「好きに決まってるじゃん。」 「誰かのこと好きになっても?」 「うん。」 「あなたのこと嫌いになっても?」 「試しに言ってみなよ。」 「なんて?」 「僕のこと嫌いって。」 「『あなたなんか嫌い』。」 「僕は好きだよ。僕は好きだからずっと電話する。」 明日の夜に電話くれるって言ってなかった? そうだっけか。ずっと2時間くらいしか寝てなくてさ、今日やっと時間出来たからゆっくり寝ようと思って。それでその前にきみに電話したくなった。 ねえねえ、勝手に電話かけちゃったのは、わたしの中の誰かでしょ? 声も聞けなくなる日のこと、今から準備するって言ったくせにさ、 電話代払えなくなること口実に、もう電話もかけさせてくれなかったくれにさ、 自分からたまらなくなってかけちゃってるじゃん。 あの人が電話くれたのも、アンタだけ知ってたんでしょ? 留守電もアンタには聞こえたんでしょ? ほらね、自分だって準備なんか出来ないじゃん。 きれいになったお部屋、気持ちいいね。 ほんとに気持ちいいね。 アーモンドティー、もう一杯ごちそうしてあげるよ、わたしの中の誰かさん。 -
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