天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

もう一度 - 2002年08月09日(金)

昨日カダーと電話で話したあと、悲しくて淋しくて混乱して、あの人の番号を押してた。前のアパートを出る前の日の朝に電話してから、声を聞きたい衝動と毎日闘って必死で我慢して来たのに。

何度もかけたけど留守電になってて、8回目くらいにやっとあの人が電話を取った。
「タイミングよすぎ」ってあの人が言った。過労で倒れて入院してて、ちょうど退院して帰って来たばかりだって言った。あんなに毎日徹夜してきっと倒れちゃうって思ってたせいか、驚かなかった。元気そうな声で、ただよかったって思った。よかったって思ったのと声を聞けたのとで、またわたしは泣いた。

「何かあったの?」ってあの人は聞いた。「うんちょっとね」「男?」「ふふふ」「なんだよ、ふふふって」。カダーのことは言いたくなかった。

あれからほんとにわたしが電話をしなかったから、ものすごく心配したって言った。「もう電話しない」って言っといていつも絶対かけてくるから、どうせまたかけてくれると思ってたのにって。「そう思ってると思ったよ。でも今度はほんとにもうかけないって決めてたんだから」「なのにかけちゃった?」「・・・」。

だめだ。あの人じゃなくちゃやっぱりだめなんだ。一体どうしたらいいんだろう。誰もこの苦しさから救ってくれる人はいないのに。


今日は仕事も辛かった。このあいだから、引っ越しを手伝ってくれた Dr. ナントカから週末のデートに誘われてた。ずっと理由をつけて断ってたけど、今日また誘ってくれたらオーケーしちゃおうって思ってた。一回くらい一緒にごはんを食べるくらいならいいやって。そして、「もしあなたがあたしとつき合いたいって思ってるならダメ。あたしはドクターのボーイフレンドは欲しくないの」ってはっきり言おうと思ってた。だけど、いつもと同じにおしゃべりはしたけど、Dr. ナントカはもう誘って来なかった。通い慣れ始めた新しい通勤の道を走りながら、引っ越したってやっぱりわたしには幸せなんか来ないんだ、この街にいるのがいけないんだって、何もかも否定的でみじめにしか考えられなかった。

帰って来てから、カダーに電話した。ゆうべ寝ないで一生懸命考えて、考えても考えてもよくはわからなくて、ただ、わたしがひどいこと言ってカダーを傷つけたのならそのことを謝りたいと思った。あんなことを本気で思ってたわけじゃないって、それだけ分かって欲しかった。前のドクターの時みたいに、電話することも謝ることもバカげてて、「もう切るよ、グッバイ」って切られちゃって、それで全ておしまいになって、よけいに泣くだけかもしれないのに。

カダーの携帯はオフになってた。わたしがかけてくるのをわかってて切ってる気がした。でも、もうあのドクターの時みたいにひどく悲しくなくて、これで諦めがついたと思った。

10時頃になって電話が鳴った。「電話くれた?」。普通に優しい声だった。「あたしゆうべずっと考えてたの。あたしがきっと間違ってた。まだあなたの言ったことがよくわからない。だけど・・・」。そこまで言って、言葉が続かなくなった。怖かった。だけどカダーは「聞いてるよ。話して。聞いてるから」って、あのドクターみたいじゃなくて、ちゃんとわたしの話を受け止めてくれようとした。

「あなたをそんなに傷つけたって知らなかったの。あたし、あなたのしたこと残酷だなんて思ってない。あなたを残酷な人だなんて、あのときも今もこれっぽっちも思ってない。嘘じゃないの。ひどいこと言ってごめんなさい。あなたが怒ったまま帰っちゃうのが淋しかっただけなの。でも理由がなんであれ、あんなことしてあんなこと言ったのは間違ってた。それに言い訳じゃなくてほんとに、あたしあなたのこと残酷だとも悪い人だとも思ってない。思ったことない。知ってるでしょ? あなたにだって分かってるでしょ? ほんとにごめんなさい。」
「謝らなくていいよ。」
「謝りたいの。」

媚を売ったわけでも許しを請いたかったわけでもなくて、わたしはほんとに自分が悪いと思ってた。男なら疲れてイライラしてるとき、めちゃくちゃ乱暴にセックスすることだってある。だから、そんなことはほんとに何でもなかった。喧嘩したまま帰って欲しくなかったからって、いい年して乱暴なセックスに傷ついたふりしてひっぱたいて詰ってそのうえ泣いたりして、そんな子どもじみた頭のおかしい女みたいな行動いやに決まってる。

あの人にいつも自分の思いもわがままもぶつけてて、そういう自分がいつのまにか普通になっちゃってた。彼女のことを嫉妬して醜い言葉投げつけたとき、「きみがそんなふうにおかしくなるなら、もうこんな関係続けられない」って言われたことを、ゆうべ思い出した。あげたカードをビリビリに破って、床に座り込んでドクターのシャツを掴んでイヤだって泣いたときの、ドクターのさげすむような顔も思い出した。わたしはカダーに、そんな醜くてオカシイ自分をまた見せてしまったんだ。

「会いたい?」ってカダーが聞いた。「会いたい。会って話したい」「これから行こうか?」「ほんと?」「行くよ」。

嬉しかった。
わたしは、会って話せばもう一度取り戻せるような気がしてた。





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