鍋をたたく...鍋男

 

 

なんで黒いのんがないの? - 2001年05月08日(火)

 うちの生徒さんから下のようなメールが来ました。
「師匠、お暇な時にで結構ですので、お答えを」と言う内容だったので、
暇に任せて書いてみました。
おもしろいのでそのまま、皆さんにも読んでいただこうかしら。

なべおとこより返信:
>姪っ子が、「ピアノのミとファとシとドの間には、何で黒いのが
>ないのん?」って妹に質問したそうです。
うーん、不自然に見えたんでしょうね。

>妹は何て答えたらいいかわからなかつたので、「ないもんはない
>んや!」とヤケクソで答えたそうです。
これは正解。でも納得できないよね。

>こういう時は何て言ってやったらいいのか、と言う質問を今度は
>私が受けましたが、私にも判る筈がありません。
なにー、わかるはずがないとな。それはいかん。
説明の仕方がわからないならしょうがないけどね。

「そこに黒いのがない理由」は「他に黒いのんがある理由」の裏返しですから、こいつは簡単には説明できないでしょうね。
 僕が普段よく言っている「音楽はドレミではなく、半音階でできている」
という事を根底に一度しっかりと考えられてはいかがでしょうか。

 姪っ子さんに転調のシステムをお教えするといいでしょう。
パンでなくてもピアノでもできるでしょう。
まずは何も弾かないで何かの曲(チューリップとか)を歌ってもらって
そのキーを確定、ピアノで弾いてみる。
「あなたのドレミはどのドレミ」ってなかんじ。
結構人によって違う物です。
例えばそれを全てCキーに移動して唄ってみる。
そうやって半音階と全音階の組み合わせで
スケールができていることを、理解してもらうといいでしょう。

難しそうな事のように感じるかも知れませんが、
これは感覚の話ですので、理論で説明するのではなく
音を聞いてもらえば、わかってもらえるでしょう。
それには幼いから理解できないという事ではないように思います。
うまく説明する必要もありません。
いろんなキーを、彼女自身に見つけてもらうのが、一番いいでしょう。

こういう素朴な質問をぶつけてくると言うのは
とても「音楽」や「ピアノ」に興味があるんだと思います。
今日答えを提示する事に固執せず、
根本の所から丁寧にわかってもらって
彼女の興味を大事にしてあげて欲しいなと思います。

:以上
学校ではどう教えているのでしょう。もしどちらかに音楽の先生がこれを読んで下さっておられたら、こんな返事でよかったのかご意見いただけませんか。

今日は少々専門的すぎましたか。少し反省。


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