キューバの上で - 2001年05月11日(金) くだんのカンクンで、キューバの音楽を特集した演奏があった。キューバと言えばサルサをはじめ、多くの音楽を生み出した音楽の島である。キューバの音楽については、僕は専門ではないので、多くを書くのはやめておく。だが、キューバの音楽を聴くのは大好きだ。また、アメリカに渡ったキューバ音楽、NYサルサなんぞを聞くのも、大好きだ。高校生の時にマイアミサウンドマシーンを聞いてぶっとんだ時のことは、忘れられない。あれ、これはマイアミ? 今回の音は、もっと、もとの部分、ダンソンとかチャランガというあたりだったらしい。(受け売りなので、あまり突っ込まないで下さい)。ピアノ、フルートのデュオに、今回はヘルプでパーカッションが入っているという3人に乱入。ノーテンキ系の曲で、数曲、ソロをとって、と言っていただいた。 当たり前なんだけど、普段自分のバンドでソロをとっているのと、のりがまったく違う。リズムの持ってき方が違うので、やってる「気持ち」が全然違う。自分でもびっくりするくらいフレーズがあふれて出てきた。 こいつぁ、おもしろい。いままで、カーニバルチューン(トリニダードのバンドで、カーニバルのために演奏した曲)とかで、自分の中に積もってきていたフレーズが、じゅるじゅると出てくる。 ラテンアメリカは広い。ブラジル、アンデス、ベネズエラ、トリニダード、ジャマイカ、ドミニカ、キューバ。全部を一つにまとめて「ラテン音楽」と呼ぶこと自体に無理がある。もう少し狭くして、「カリビアン」と呼べるカリブ海の島々の音楽でも、それぞれの音楽は、まったく違う個性を持っている。 こういう音の上でやったことは、正直今まであまりなかった。やっぱり、リズムの濃いのはおもしろい。 もちろん、今回ご一緒させていただいた方達が、とてもいい音楽の人たちだったことは、とても重要だったと思う。でもこんなに、自分が刺激されて、つつかれて、今までになかった新しいものがでてくるとびっくりしてしまう。 かといえ、うちのバンドのトリニーもののリズムは、これまためちゃめちゃ濃い。僕自身がそれになれちゃってるのだ。だから、逆に、あまりトリニーものを聞いたことがなかった人たちが、僕らの音を聞いて、こういう風に思ってくれているのだとすれば、こんなに嬉しいことはない。 「やってる本人が一番楽しんでるかも知れません。申し訳ない。」 やってて楽しいと思えるのは、しあわせだと思うし、そうありたいと思う。 キューバの音の上で、ほんとにそう思える一晩でした。 -
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