JERRY BEANS!!

2004年11月13日(土) nocturnal

貴方を長いこと、表面的に知っていました。

間接的に、話を聞いたり、何かの情報を耳にする事はあった。
貴方を見たことも何度もあったけど、いつも、
貴方が絡ませる細い糸の膜や、薄氷のオブジェのような殻を、
危うくてとても怖いと、思っていました。

関わったら、多分、同じ質の闇を突つきだしてしまう気がして。

それに触れて胸が冷えるのには、全く覚悟も無かった。


貴方を始めて知ったのは、初めてふたりだけで話した日。
あんなに柔らかい表情の貴方を見たことがなかった。

貴方の闇が、あんなに温かい闇だと、初めて知りました。
ぬるく人肌の、血のような。固体と液体の交じり合った黒。
薄く白い表面も、中の黒が透けて綺麗。

もしもこれからもずっと一緒に居られるのなら、
私はあの日の前日の夜に、お休みなさいと挨拶した後の、
貴方の背中を忘れないようにしよう。

不思議な程に後ろ髪を引いた。何も話さずに歩く貴方の背中を。


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nana [HOMEPAGE]

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