JERRY BEANS!!

2004年11月28日(日) 反転

貴方の前に出ると私は罪人になる。

確かなものが何ひとつ無いなら、私は生きているだけでも
嘘の塊のようなもので。

愛されたいという嘘も、私が心の中に鍵をかけて閉じ込める嘘も、
本当は後ろ側からだだもれで。嘘にもならない。

貴方を想うと、その綺麗過ぎる目が哀しくなる。
例えば、命を弄んで暇を潰そうとする貴方の魚のようにね。

貴方は。純粋過ぎる。真実を近付け過ぎる。

貴方のそういう所に気付く度に、そうでは無いから気付けてしまう
自分の不純さを卑しく思う。なのに。…好き過ぎて。好き過ぎて。
退く事すら出来ない。私という「嘘」が。…哀しくて。哀しいのに。

胸は詰まるのに背中はがら空きな。…この貪欲な罪人は。
1度繋いだ貴方の手を、離すことも出来なくて。
ただ好きと繰り返すだけ。ありがとうと繰り返すだけ。

ごめんなさいとは、いくら言ってもきっと足りない。
いくら胸が嘘を繰り返しても、がら空きの背中が喋り続ける。
背中を押さえて。どうか。私が余計なお喋りをしないように。

本当は、背中だけでなく、胸にも真実を話させたい。喋りたいのに。
ちゃんと目を見て、電話で言うように。貴方に。照れずに。
こんなふうに思うのと、同じように。


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nana [HOMEPAGE]

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