何かを手にいれたら失う恐怖にかられ何か失えば肉がえぐれだんだんと細くなる、傲慢な胸。何も無ければ、楽も無い代わりに哀もないと思えど。まだこんな余裕を持っているのはどうしてだろう。涙も愛も怒りも悲しみも、喜びも、リアルな物の全てを捨ててしまえたらと思うのに。捨てても捨てても、いつしか生まれくる感情の波に溺れて。埋まってく。目を、開けて、夜は明けて、私は死んで、盲目でまた生まれてしまう。