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ZS日記 「25時」-4・・・・・kisaragi - 2003年04月30日(水)
本日のお弁当は、重箱に詰めてみた!! お正月使用の重箱を活用した、特製5段重ね超豪華版だ。
残業続きのあいつの、侘しげな食生活を伺うにつけ、 どうにも腕がうずうずと疼き始めた俺は、 とうとう我慢ができなくなった。
それでも、いきなり職場の同僚(男)が 「あの・・・これ、おめぇのために作ってきたんだけどよ・・・・・////// 喰ってくんねぇ?(ポッvv///)」 なんていうのは、流石にサムすぎるだろう? だから俺は考えた。
俺の弁当を豪華にして、食いきれねぇから手伝えって言やいいじゃん? すげぇ、俺って頭いいvvv
そうしてもうすぐ昼時・・・・・ あいつがいつものように、侘しく出来合いの飯を買ったり、食堂に行く前に、 できるだけ不自然にならないように、 あいつを飯に誘わなくっちゃいけない。 幸い今近くにいるのは、あいつと、俺と・・・・・新人のルフィ なんだか面白い奴だってゾロのやつが言ってやがったなぁ まぁ、確かに面白ぇんだけどと、 思ってちょっぴり複雑な気分になる。 フルフルと頭をちょっと振ってから、軽く深呼吸
「おい、ゾロ?昼飯一緒に喰わねぇ? 俺、今日弁当作りすぎちまってさぁ、 恵まれないマリモンに、俺様のクソうめぇ飯を食わせてやろう!」 重箱弁当を片手に、さりげなく、さりげなくゾロを昼食に誘う。
「え〜っ!?喰いもん余ってんのか!?どれ? うぉ〜!!うまほ〜っ!!つか、うめぇ〜〜vvv!!」
歓声は、まったく予定外の場所からあがった。
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ZS日記 「25時」-3・・・・・tako - 2003年04月26日(土)
新人研修も終わり、俺の所に配属されてきた新人は2人。 ルフィとビビ。 我が社の方針により、ぞれぞれに1年間アドバイザーが付き、 仕事は勿論、メンタルな部分もサポートしていく。 ビビにはナミ、ルフィには俺。 定員が決まっている部署に、新人が2人ということは、 つまり中堅層が居ないということ。 当然、組織としての力は落ちているわけで…
研修の期間、準備も含めて2週間の滅私奉公。 終わってみれば、今度は溜まりに溜まった業務で忙殺。 そして弱体化してる組織の強化? 冗談じゃねぇ… いくら鈍い、いや頑丈な俺でも人の子だぞ(一応な) 文句一つ零さずにモクモクと仕事をするのは、 まあ、意地だな。 売られた喧嘩は買う。 ちょっと違うが、心意気はそんなところ。 あれ以来サンジとは挨拶と、たまに仕事の話をするぐらいで 殆ど接点がない。 仕事が一段落したら飲みに行きてぇなぁ…
たまにサンジが淹れてくれるコーヒーがめちゃくちゃ旨かったり… (誰が入れても一緒のハズなんだがな。インスタントなんだから) 先に帰る時には、気遣いの言葉と、笑顔を見せたりしてくれるのが、 その後、数時間の残業をそんなに悪くないと思わせてるって、 …アイツ知ってるのかね?
それにしても、ルフィは面白い。
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ZS日記 「25時」-2・・・・・kisaragi - 2003年04月23日(水)
労働基準局さん、出番ですよ〜?
余程チクってやろうかという程に、あいつの退社時間が遅い。 社会人として、多少の残業は当然だし、 俺だって、良い仕事にするための努力を厭うつもりはねぇが、 物には限度ってものがあるだろう?
この時期誰もが忙しい、俺だって忙しい。 だけどここ最近、あいつは俺より早く退社したためしがない。 周りの連中にも聞いてみれば 「そういや、いつもあいつが最後だな」 新人研修も任されてるって? あいつ、いつから分身の術なんか取得しやがったんだ? つーか、それ無茶だろう・・・・・
残業中、下手をすればコーヒーのみ、 良くておにぎりかサンドイッチを摘むだけのあいつ。 昼飯だって、栄養バランスなんざ考えちゃいない。
あの日の出来事が、まるで俺の夢だったかのように、 まるで変わらないあいつ。 もしや本当に願望の見せた幻じゃあなかろうか? と疑いつつも、なんとなく、 ここ最近、遠くから様子を伺いがちだった繊細な俺様だったけど・・・・・
どうにも腕が疼きはじめた。
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ZS日記 「25時」-1・・・・・tako - 2003年04月18日(金)
忙しい。
冗談抜きで忙しい。
年度末の決算と、明けてからの新入社員の受け入れ。 なんで俺みたいな奴に新人研修を押しつけるのか… 上司の意図がわからない。 講師なら適任な奴はいっぱい居るだろう。 ただでさえ日常業務に追われて午前様なのに、 この上研修の準備と、講師って… 一体、通常業務はいつやれって言うんだ?
まあ、体力には自信があるし、仕事もなんとかなるとは思う。 プライベートと寝る時間を大幅に削った上でだがな。 もともとこの仕事は嫌いじゃないし、やりがいも感じている。 残業だって何時間やっても苦にはならない。
しかし今年の新人は風変わりな奴が多い。 研修の後は俺がアドバイザーとして1年間面倒を見なきゃ いけない奴が決まる。
ルフィ…
アイツ面白い奴だな。
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SS 春雷 -6- 「春光」・・・・・tako & kisaragi - 2003年04月15日(火)
To Zoro......
ゾロ!
今テレビでやってた。この前見た、ギョイコウ。 綺麗だなぁ、うす緑色で。 「御衣黄」って書くんだ。
この前ゾロが「おいで」って言ってくれて、 勇気を出して見に行って・・・ あんなに泣いたのが嘘みたいに幸せな気分になって・・・
この幸せがいつまでも続くようにって、 あの桜に願ったこと、お前は知らないだろうなぁ。
甘ったれのオレ・・・ ゾロに呆れられちまうぐらい、みっともないよなぁ・・・ もう少ししっかりしなきゃな。
どうしてこんなに好きなんだろう・・・ でも、もう止まんねぇんだ。
また来年、一緒に桜・・・見れるといいなぁ・・・。
To Sanji......
「御衣黄」をテレビで見たとはしゃぐお前に、 花見に連れ出してよかったと、そう思う。 桜だけじゃない、これからも、沢山の景色を季節を、 お前と共有したいと願っていると、 愛しいお前は、わかっているだろうか?
わかっていなくてもかまわない。 俺が一つ一つ積み上げていけば、すむことだから。
とりあえず、桜の次は、桃の花でも見にいくか?
花より綺麗な笑顔が心に浮かんだ。
「春雷」 了
S-side......written by tako
Z-side......written by kisaragi
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SS 春雷 -5- 「花吹雪」・・・・・kisaragi - 2003年04月13日(日)
俺の職場の近くに、珍しい桜があるらしい。 「ギョイコウ」とかなんとかいって、花びらが薄い緑の桜が一本、 普通の染井吉野に混じって植わってる。 見頃みたいだけど、見にくるか?枝垂れの古いのもあるぞ。 誘いをかけても、尻込みをするあいつ。
臆病になっているあいつを、これ以上怯えさせないように・・・・・
「おいで」
早く来ねぇと、散っちまうぞ? 縮こまってしまったあいつの心ごと、すべてを抱き締めてやれればいいと、 そう思った。
冷たい雨が降っている。 無理にでも、昼間あいつを花見に連れ出して正解だったな。 はらはらと舞い落ちる薄紅と、透けるような淡い緑の花吹雪を見上げるサンジは、 儚いほどに綺麗で。 髪に散った花びらを、ほら、と見せると、桜よりもあでやかに微笑んだ。
来年もまた、一緒に桜を見よう。 再来年も、そのまた先も、ずっと二人で。 あまりに綺麗な恋人が、桜吹雪に攫われてしまわぬように。 しなやかな肢体をそうっと腕に閉じ込めた。
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SS 春雷 -4- 「花祭」・・・・・tako - 2003年04月12日(土)
不精だと思っていたゾロは、 この3ヶ月間、思ったよりは頻繁にメールを送ってくる。 ぶっきらぼうな一言だったり、仕事の愚痴だったり。 仮にもコイビトに送るんだから、もうちょっと・・と思わないでもないが、 あのゾロが『甘い一言』なんぞ囁いてきたら・・・ 却って心配になっちまうから、生きてることが分かればそれでいい。
朝と、夜。 偶に気が向いた時。
オレとゾロが繋がってると感じる、唯一の時間。
なのに・・・ 今日は沈黙を守り続ける、パールシルバーの携帯。
「今年は天候に恵まれて、入学式まで桜がもちそうですね。」 天気予報のお姉さんが明るく言ってたのは、たしか昨日のこと。 そう、入学式までは持ったみたいだ。 でも今日の雨。 時おり強風が吹き、季節はずれの台風のような雨が一日降り続き、 オフィスの窓から見える桜並木もすっかり精彩を欠いている。
そうだ! 今日は代休って言ってたか? 昼過ぎに思い出したゾロのスケジュールに、小さく納得。 久しぶりの休暇を睡眠不足解消に費やすコイビトの寝顔を浮かべて・・・ にわかに綻ぶ頬を、誰にも見られないように手のひらで擦る。
しょーがねぇヤツと思った瞬間、皮肉にも震えた携帯。
着信…15:20 『雨の中、花見。7時くらいに帰る。』
返信…15:25 『…誰と?』
オレじゃない・・・・・・誰かと?
届かない答え。
不安になったらキリがない。 離れていても大丈夫って、ずっと自分に言い聞かせてきた。 でも、なにかがぷつっと切れる瞬間って・・・ あるんだな。
「誰と?」なんて・・聞かなきゃよかった。
傘も持たずにオフィスを出て、窓から見ていた桜並木の下を歩く。 朝からの雨を含んで、重く垂れ下がる満開の桜。 歩く傍から濡れた花びらが靴に、肩に、髪に・・・ 雨の所為、だけではない濡れた頬にも降りそそぐ。
遠くで光る雷が冬の終焉を告げ、不安をじわじわと確信に転換していく。
着信… 18:37 『付き合いだ』
もう、どうでもいい。
そしてオレは桜が嫌いになった。
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SS 春雷 -3- 「如月抄」・・・・・tako - 2003年04月11日(金)
突然の辞令で転勤になったゾロ。 半年間の地方支社勤務。 「半年ぐらい、あっという間だ。」 そう言って小さなスーツケース1つ持って部屋を出て行く、 ゾロの背中を見送ったのは、3ヶ月前。 逢おうと思えば高速道路で数時間。
思えば…の話だけど。
たとえ夜遅くたって、必ずここに帰ってきた。 疲れて帰ってきて、ただ寝るだけ… 次の日も次の日も、またそれの繰り返しだったとしても、 傍にいて穏やかな寝息を聞いているだけで、
幸せだった。
一人で寝るには広すぎるベッド。 食器棚の奥、揃いのマグカップの…カタワレ。 クローゼットでは、オレのよりひとまわり大きい春物のスーツが、 静かに主の迎えを待っている。
行ったきり帰ってこないだろうとは思っていた。 コッチにいる時も、深夜に及ぶ残業や休日出勤は日常茶飯事だったから。 じゃ、オレが行けばいいのか…と意を決して尋ねれば、 「お前だって似たようなもんじゃねぇか。無理すんな。」 ……柔らかな拒絶が最後の勇気を奪い去る。
そうして冬が終わりに近づき、 いつしか南の方から花の便りが聞こえる季節になり、
あいつのカップで飲むコーヒーは、日毎に苦味を増していった。
お前は……平気なんだ?
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SP 春雷 -2- 「花冷え」・・・・・tako - 2003年04月09日(水)
大好きなヤツと見る桜、
綺麗だなぁ。
多分桜じゃなくても、何でも……
特別なヤツと見るものは、特別な意味を持つんだろうな。
一度は離しかけた、暖かな手。
大好きな、大きい手。
自分から離そうとするなんて、どうかしてた。
離せるわけないのに。
離したらきっと生きていけない。
「おいで」って…
優しく迎えてくれた、広いその胸に
素直に飛び込むことを、自分に許す。
これ以上の幸せなんか望まない。
アイツに逢えてよかった。
昨日は大嫌いだった桜
ごめんね…
大好きだよ。
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SP 春雷 -1- 「落花」・・・・・tako - 2003年04月08日(火)
桜なんて散ってしまえ。
風に飛ばされて、遠く遠く…
雨に濡れて、地面に貼り付いて、
重なって、離れて、踏みつけられて…
桜なんて散ってしまえ。
風に飛ばされて、遥か遠く…
お前が居ない春なんて、
お前が居ない時間なんて意味が無いのに。
桜なんて、
そんな綺麗なくせに なんて悲しい…
桜なんて、
そんな綺麗なくせに なんて寂しい…
心の中は、ずっと土砂降り。
桜も俺も、びしょ濡れのまま、
お前を思って立ち尽くす。
春の嵐が空を別つ。
いっそ潔く散ってしまえ、
うすずみの…こころ。
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SSS「エレファント」2・・・・・kisaragi - 2003年04月05日(土)
「すげぇ夢みちまったぞ、聞きたいだろ?なぁ?聞かせてやるから聞きやがれ!」 サンジのテンションは朝から高い。 「いや、聞きたくねぇし、それよか眠いし」とはとてもいえない浮かれようだ。 それでも、昨夜見た幸せそうな寝顔と、 呟かれた言葉を思い出し「しかたねえ、聞いてやるか」と腹をくくる。 「一面エメラルドグリーンの海でな、ありゃぜってーオールブルーに違いねぇ。 気分良く泳いでる俺様の目の前をす〜っと横切る黒い影・・・」 オールブルーや料理のこととなると、青い目が無邪気に輝く。 オールブルーで一緒に泳ぐってのも悪くない。 「そこですかさず放った俺様の蹴りが見事に炸裂!」 ちょっとまて、何ですかさず蹴りが入る? 「一発ゲット、エレファントホンマグロォ〜!」 ・・・・なに? 「ちょっとまて、エレファントホンマグロだと?」 「そうとも、あのエレファントホンマグロだぞ。こ〜んなやつ!」 ご丁寧に腕でわっかを作って大きさを教える仕草が、昨夜回された手とダブる・・・。 「あん時ルフィに食い尽くされたかんな〜今度は是非お前にも・・・・・って、 どうしたんだ、ゾロ?」 額に青筋を立てて黙り込むゾロの様子に流石に気づき、 サンジが不思議そうに覗き込む。 「・・・こんの、寝ボケコックが〜〜!」 彼らの朝はまだ始まったばかり。 ついでにサンジの寝ぼけもまだ序の口(笑)
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SSS「エレファント」1・・・・・kisaragi - 2003年04月04日(金)
ドゴッ! 衝撃は突然だった。 容赦なく鳩尾に入ったそれに、喝っと目を見開くと、 右手は自然と刀に伸びる。 「・・・?」 何時になく容赦の無い蹴りに起こされ、 すわ応戦と思ったものの、 目覚めてみれば敵意も殺気もあったものではない。 ついでに言えば、起こした本人であり喧嘩相手の当人は、 横で気持ち良さげに大口を開けて寝こけている。 ただし、昨夜気持ちよく眠りに落ちた時とは90度近く回転して・・・・・。 「また寝ぼけやがった・・・」 安眠を貪る至福の時間を邪魔され、 それでも食事時間というならまだしも、真夜中に蹴り起こされたゾロの額に、 少しくらい青筋が現れたところで無理もない。 柔軟な体を活かして妙な格好で寝ているのを、 ちょっと掴んで投げてしまおうか・・・と手を伸ばすと。 サンジはふにゃんと笑って呟いた。 「・・・・・ロォ・・」 ピタリとゾロの手が止まる。 止まった体にするりと腕が巻きついて、へらりと笑った頬が胸元に寄せられた。 「へへっ・・」 かなり幸せそうな笑いを浮かべた寝顔に毒気を抜かれたゾロは、 しょうがねえなと頭を掻くと、そっと肩まで布団を掛けた。
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