午後からすっきりと青空。そして爽やかに風が舞う。 家路を急ぐクルマの窓から緑濃き山々を仰ぎ見る。山が踊っていた。なんと軽やかに。 木の葉の背中を見たことがありますか?いつも太陽の陰でずっと地面ばかり見つめている背中。 くるんくるんと身を翻す。一斉に光を浴びて喜びに溢れる姿。風が歌う木の葉の踊る日。
こんな日にしょぼくれてる人間なんて相当なおバカさんだなって思うんだけど・・。 どう?元気?もちろんね。きみはそんなにバカじゃないもん。
私?そうね・・まあまあかな。特にはしゃぐ理由もないから穏やかに元気だよ。 いつものように酒飲んで・・たまに妄想でもすっかなって今思ってるとこ。 でもね・・はっきり言って何も求めるもんがなくて、ちょっとあどへどしてるとこ。 こんな真っ白けの自分も好きだなって思うけど、なんかちょっと物足りない気もするし。
いろいろあればいいけどね・・あれこれ押し寄せて来たりすればいいけど。 ほんとマジでなあんもないよ。あったとしても反応鈍いと思うな。 あっ・・そうなのって最近よく思うセリフ。口に出しては言わないけどね。
過剰反応とか以前はすごくそれに振り回されていたと思う。 ちょっとしたことで感情的になっていたな。追い詰められたりもよくしたし。 今思えば・・何に追い詰められていたのかやっと理解出来るようになったよ。
それはたぶん自分自身・・・誰のせいでもなくて自分のせいだったんだって。
たとえばほら強い風が吹いてくる。ああ・・どうしよう飛ばされちゃうって思った。 風と踊ることや風と舞うことを知らなかったんだ。そうすればいいのにそれをしないで。 どうしたら吹き飛ばされないで済むか・・そんなことばかりで悩んでいたんだよね。
逃げたり立ち向かったりしないと・・ほんとうに楽だなと思う。 簡単なことだよ。身体のチカラをすぅっと抜いて風に身を任せれば良いのだから。
今はとても静か過ぎるくらい。風はどこへ行ったのだろうか・・・?
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