山里に着くなりいちめんの霜におどろく。 ブロッコリー畑をおおい尽くすような霜は なんとも風情があり綺麗だなと思った。
冬には冬の景色を楽しむ余裕が私にもあったらしい。 しっかりと見てあげること、それが大切なのかもしれない。
先日から風邪気味だった母がやっと病院へ行ってくれた。 熱こそないけれど咳がひどく夜も眠れないとのこと。 私がいくら心配しても大丈夫の一点張りだったから。 ちゃんと診てもらえてとてもほっとしている。 毎年の事だけれど年末年始には必ず風邪をひく母だった。 一年分の疲れがどっと出てくるのだろう。 母を少しでも休ませてあげたい気持ちでいっぱいだった。 頑張らなくても良いよって言ってあげたかったのだけれど。 言葉にすれば怒られてしまう。せめて気持ちが伝われば良いなと思う。
この一年、親孝行が出来たのかどうかよくわからない。 これからも自分に出来る精一杯のことを母にしてあげたいと思うばかり。
仕事から帰宅すると、何日ぶりだろうあんずが待っていてくれた。 ぐったりと横たわる日が続いていただけにさすがに嬉しかった。 その顔は「行くよ!」って言っている。今日も頑張ってくれそうだった。 ふらふらと足取りはおぼつかないけれど、土手の階段まで辿り着く。 抱っこしようかなと思ったその時、あんずは階段に足を踏み出した。 はらはらしながら見守っているとなんと階段をのぼり始めたではないか。
そうして自分の足で土手まで辿り着くことが出来たのだった。 「すごいね、よく頑張ったね。えらかったね」とたくさんほめてあげる。
お大師堂までは行けなかったけれど、あんずと私の散歩が再開した。
ゆっくりのんびりでいい。しばらくはそんな日々を楽しみたいなと思う。
|