ほんの少し冬が振り向く。 けれども背中を押されたかのようにまた前を向いた。
冬がいてくれたおかげの春だものと私は思う。 誰もうらみはしない。むしろありがたい冬だったのではないか。
あの大震災の日から二年が経った。 とても複雑な気持ちのまま今日を迎える。
正直言ってうまく言葉に出来ない。 何を言っても綺麗ごとではないかと躊躇している。 言葉にする事は容易いことなのかもしれないけれど 平穏無事な我が身を思うとやはり心苦しさが込み上げてくる。
テレビのインタビューで被災者の方が語っていた。 「平凡な暮らしがとても懐かしい」と。
その平凡こそが幸せだったのだとどんなにか感じていることだろう。
その言葉を聞くなり涙がとめどなく溢れ出した。
申し訳ない・・・と思った。それ以外の言葉が見つからない。
祈ること。それが自分に出来る唯一のことだと思ってきた。
どうか光をどうか希望をと祈り続けてきた二年間であったけれど。
無力な我が身にほかに何が出来るというのだろうか。
今日も平穏無事に感謝する。それは決して当たり前のことではなかった。
自分がどれほど恵まれているかを思い知った日。
この先どんなに歳月が流れようと祈り続ける気持ちを大切にしたいと思う。
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