絹のようにやわらかな雨になる。 しっとりと潤う桜花も風情があって良いものだ。
心配でならかなった綾菜。今朝も40度を越す高熱があった。 娘が出勤前に座薬を挿し、後は様子をみることにする。 昨夜も殆ど寝ていないということでぐずって泣いてばかり。
けれども座薬がすぐに効き始めて抱っこしているうちに眠り始める。 よほど眠かったのだろう。一時間ほどぐっすりと眠ってくれた。
汗をたくさんかいたのが良かったのか、熱が一気に下がっていた。 この三日間、平熱に戻ることがなかったのでとてもほっとする。
食欲もありお昼ごはんもたくさん食べる。デザートに大好きなみかん。 食後のミルクも飲み干し、さあ遊ぼうと玩具を引っ張り出して遊び出す。
ひとり遊びがとても上手になった。あうあうと声を出してよく遊ぶ。 何度か熱を測ってみたが、平熱が続いていてもう大丈夫かもしれない。
気がつけばお昼寝の時間をとっくに過ぎていて 綾菜の顔をのぞくと目はとろんとしたまま玩具を放さなかった。 「あやちゃん、ねんねは?」抱っこするなりすぐに眠り始めた。
眠いのも忘れるほど遊びに夢中になっていたようだ。 それだけ元気になった証拠だろうか、安堵しながら微笑んでいた。
午後四時、帰宅した娘もとてもほっとした様子。 もう一度熱を測ってみたけれど変わらず平熱のままだった。 今夜熱が出なければもうぜったいに大丈夫だと思う。 もしまた高熱が出たら明日ほかの病院へ連れて行くことに決める。
いつのまにか雨がやんでいた。 お大師堂にお参りに行き、雨に濡れた桜の花を見上げる。 泣いているのではないよ。微笑んでいるのだよとそれがつぶやく。
「ありがとうございました」手を合わせてちょっぴり涙ぐんだ。
ほっとした涙とうれしい涙はいくらでも流したいと思う。
|