朝から爽やかな青空。少しひんやりとした朝風も心地よい。
土手には初夏らしいチガヤの穂がちろちろと風に揺れている。 それは嬉しそうに踊っているように見えてとても微笑ましい光景だった。
朝のうちに川仕事を終え、今日こそはと姑の病院へ行って来る。 やはりナースステーションがお気に入りのようで今日もそこに居た。 看護師さんは忙しそうに動きまわっていたけれど 姑はにこにこしながらとても楽しんでいるように見えた。
車椅子で一時間ほど病院内を散歩する。 エレベーターで一階までおりてふたりでココアを飲んだ。 それから売店へ行って姑の好きなお菓子を買う。
今日は認知症の症状はほとんど見られずとてもほっとした。 いろんな話しをする。リハビリの事を特に熱心に聞かせてくれた。 「動きたい」その思いがすごく強いことを感じた。 立ち上がったり一歩でも歩けるようなリハビリが始まっているらしい。
また土曜日には一時帰宅が出来そう。その日をとても楽しみにしている。
帰宅して自転車でお大師堂に行こうと路地に出たところ いつもは寝ているあんずがうらめしそうな顔をして私の姿を見ていた。 さすがに無視することは出来なくて久しぶりに一緒に行く事にする。
だいじょうぶかな。歩けるかな。私の心配をよそに元気いっぱい。 ぐんぐんとリードを引っ張ってまっしぐらにお大師堂に向かった。 ほんとにどんな日もあるもの。今日は絶好調のあんずであった。
そんなあんずも来月には16歳の誕生日を迎える。 人間の年にすると姑さんよりも年上なのではないかと思う。
歩けない日もあれば元気に歩ける日もある。それで良いのだと思った。
「あしたは明日の風が吹くよね」姑もあんずも一生懸命がんばっている。
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