冷たい雨の一日。冬枯れたあたりの風景も雨に震えているように見えた。 山茶花の花がもう散り始める。落ちた花びらはただただ雨に打たれるばかり。
多忙な仕事も大詰めとなり、今日もばたばたと走りまわる。 私は明日で仕事納めをさせてもらうのだけれど 母は大晦日まで仕事をするのだと言ってきかない。 ゆっくりと休ませてあげたいなといつも思うばかりで 親孝行はほんの少し。それでも微笑んでいる母に頭が下がる。
仕事を終えてスーパーに寄ったらもうお正月ムードになっていた。 そろそろ準備をしなければと思うのだけれどいつもギリギリ。 昆布巻き用の鯖が安かったので買って大晦日まで冷凍しておくことにした。 今年は大晦日も綾菜のお守りなのでちゃんと昆布巻きが出来るかしら。 娘の大好物で毎年楽しみにしてくれているのでなんとしても作らなければ。
帰宅してすぐにお大師堂に向かう。今日はお菓子をお供えしよう。 お大師堂に着くと誰かが干し柿をお供えしてくれていて 「食べて下さい」とメモ書きが添えられてあった。
干し柿ってすごく懐かしい。子供の頃に大好きだったのを思い出す。 お大師さんと向かい合ってついつい手が出てしまったのは言うまでもない。 甘くてとろりんとしていてとても美味しい干し柿だった。
「ごちそうさまでした」手を合わすとお大師さんも微笑んでいるよう。
平穏な一日に感謝しながら今日も暮れていく。
明日のことは誰にもわからないから明日が来てくれるのかなってふっと思った。
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