久しぶりの快晴、風は少し冷たいけれど陽射しはすっかり春のよう。 川船に乗って漁場に向かっていると、川面が銀色に輝いてとても綺麗だった。 白鷺も水辺で佇んでいる。緑の海苔によく映えてまるで絵のように見えた。
今日も夫ふたり黙々と手を動かしながら精一杯の収穫をする。 「欲をいえばきりがないよ」少ない収穫でもじゅうぶんなのだと思える。 とにかくこつこつと頑張るしかない。努力していればきっと報われると信じたい。
川仕事を終えたのが午後二時、ふっと思い立って髪を切りに行ってきた。 天日干しの海苔の取入れを控えていたので、大急ぎで切ってもらった。 軽やかなハサミの音が耳に心地よい。ぱらぱらと落ちていく自分の髪は なんだかそれ自体が「憂鬱」だったようにさっぱりと切り落とされていく。
「はい出来上がり」鏡に映る自分の姿はちょっぴり可愛いおばあちゃん。 まんざらでもないななんてにんまりしたり、しわくちゃの笑顔もまた良し。
るんるんしながら帰ってきた。夫がくすくすと笑いながら言うことには 「おまえ愛子ばあちゃんにそっくりになったな」
愛子ばあちゃんは母方の祖母でもう亡くなって八年ほどになるけれど 自分でも思っていた。最近だんだんと似てきたなって感じていた。 特に笑った顔なんかそっくりなんだもの。自分の顔を見て亡き祖母を思い出す。
すごくお茶目だった愛子ばあちゃん、いちばん大好きなおばあちゃんだった。
私もお茶目で可愛らしいおばあちゃんになりたいなあ。
|