晴れのちくもり、夕方から雨がぽつぽつ降り始める。
大きな台風が不気味に近づいていて身構えるような気持ちだ。
仕事を少し早目に終わらせてもらって警察署へ。
昨日の被害届に不備があったとのこと連絡がある。
実はお賽銭が無くなったと思われる夜に泊まっていたお遍路さんがいた。
私は会っていないのだけれどお参り仲間のSさんが夕方会っていた。
そのことで刑事さんと少し話をする。
もしそのお遍路さんなら「お接待」と思っても良い。
所持金が底をつき魔が差したのだとしても許してあげたい。
けれどもどうかこれ以上の罪を犯さないで欲しい。
なんとしても改心して清々しくお遍路を続けて欲しいと願う。
なんだか涙が溢れそうになった。真実はお大師さんだけが知っていることだ。
綾菜を保育園にお迎えに行って帰りにコンビニにチョコを買いに行く。
ぽつぽつと雨が降る中、コンビニのベンチぽつんと座るお遍路さんと会った。
訊けばこれから野宿をするのだと言う。30歳くらいの青年遍路さんだった。
近くに泊まれるお大師堂があることを知らなかったそうで
おしえてあげたら満面の笑顔で喜んでくれた。
綾菜と二人で案内する。「おへんろさんおだいしさんいくがね」と綾菜。
何度も振り向いて頭を下げるお遍路さんに綾菜と二人で手を振る。
今日はほんとに「いい日」だったなと思った。
こんな穏やかさが私の宝物だ。
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