ほんの少し日が長くなったようだ。午後六時の茜色の空。
今日は山里から訃報が舞い込んで来て
ショックと言うよりとても複雑な気分で過ごしていた。
最後に会ったのは20年ほど前だろうか。
いろんなことがあってお互い傷ついてしまったのかもしれない。
そして同時にたくさんの人を傷つけてしまったのも事実である。
風の噂を耳にする時も会ったけれど、とてもとても遠い人のように思った。
自分なりに封印していたものを二度と開きたくない強い思いもあった。
明日がお葬式とのこと。私は参列しないことを決める。
迷いはなかった。どんなに薄情者と言われようと私は決して行かない。
再会するならば「あの世」でと思っている。
「おお、やっと来たか」と笑って迎えてくれることだろう。
よぼよぼのおばあちゃんになった私の手を
まるで息子のように手を差し出してくれそうな気がする。
たくさんの思い出をありがとう。青春時代がとても懐かしく思い出される。
お風呂上がりの孫たちとはしゃぎながらぎゅっと抱きしめたくなった。
「いま」がある。どんな過去よりも「いま」ほど愛しい時はなかった。
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