少しずつ日が短くなっているようだ。
午後6時50分、あたりはもうすっかり暗くなった。
昨日はめいちゃんの9歳の誕生日だったが
ダンス教室に行くためお祝いが出来なかった。
一日遅れとなったが今夜ささやかにお祝いをする。
とは言え家族皆が揃ってとはいかず先組と後組とに別れる。
私達夫婦が先に食べて娘達が後から食べるいつものパターンであった。
娘婿は残業で帰りが遅くなるのだそうだ。
ステーキを焼いていたので食べたいだけ食べる。
後から見たらあやちゃんも美味しそうに食べていた。
めいちゃんが主役なのに私の中ではあやちゃんが主役になっている。
分け隔てなくと思っているはずなのにこれはどうしたことだろう。
二人とも目に入れても痛くないがあやちゃんには訊かなくてはならない。
「目に入れてもいいかな?」きっと「駄目!」と応えるだろう。

義父に母の病状について話し今後のことを考える。
義父も覚悟はしているようだがいざとなったらどうなることだろう。
母は会社の取締役でもあった。あれこれと複雑な事情も当然出来て来る。
最悪の場合は義父と私とで対処しなければいけないだろう。
母の死よりも他の諸事情の方が大きく複雑な気持ちになっていく。
母を失う悲しみよりも大切なことがあるのだろうか。
午後、施設からまた電話があり今度は義父の面会を求めて来る。
それだけ切羽詰まった状態になっているのだろう。
義父が多忙なことは私がいちばんよく知っているものだから
曖昧に応えるしかなかったがなんと薄情な家族だろうと思ったことだろう。
なんだか得体の知れないものがじりじりと迫って来ているようだ。
もちろん逃げも隠れもしない。母はまだ一生懸命に生きている。
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