昨日よりも今日と冷え込んだ朝。
まだまだこれからの寒さだけれど老体には厳しい。
血圧が高いとよけいに不安がつのるばかりである。
買物に行くと真冬を思わすような服装の人を多く見かけた。
私はと云えば七分袖のシャツに秋物のベストを羽織っただけである。
なんだか貧乏くさいような引け目を感じずにいられなかった。
去年の今頃は何を着ていたのだろうと思う。
新しい服を買うような余裕もない。

秋晴れの好天に恵まれ夫とふたりぶらりと出掛けることにした。
先日行われた四万十川ウルトラマラソンのコースを走ることにする。
百キロなので2時間ほどのドライブになりそうだった。
昼食の心配もあり街でほか弁を買って行く。
夫はステーキ弁当、私はチキン南蛮弁当にした。
スタート地点まで行きさあここからだと云うところであったが
空腹に耐えられなくなり早めにお弁当を食べることにする。
四万十川の支流の後川(うしろがわ)の土手でお弁当を開く。
すると夫が川向の民家を指さし「あの家だったな」と言う。
そこはなんと息子の最初のお嫁さんの実家であった。
気立ての良い可愛らしい娘さんだったことなどを話す。
今となってはどうしようも出来ないことであったが
縁はあったもののなんと儚い縁だったのだろう。
子供さえ無事に生まれていたらと残念でならない。
息子に話せば「そんな昔のことを」と叱られてしまうだろう。
時が経て息子はまた新たに結婚したがそれも破局となった。
「病める時も健やかなる時も」と云うが
病には勝てなかったのだと思う。どうして息子を責められようか。
今はけい君とふたり楽しく暮らしているようで何よりのことだろう。
息子には息子の人生がある。私達父母はただそっと見守るしかない。
さて肝心のドライブであるがお腹がいっぱいになり眠くなってしまった。
まだスタート地点を過ぎたばかりである。どうする?と顔を見合わす。
「リタイヤしようぜ」と夫が云うので私も大賛成であった。
それにしても何と愉快な珍道中であろうか。
二人でくすくす笑いながらさっさと家に帰っていた。
帰宅して炬燵に潜り込むなり三時まで寝ていた。
夕飯はおでんの残りにはんぺんを足し「はんぺん鍋」にする。
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