最高気温が10℃に満たず真冬の寒さになる。
時おりみぞれのような雨が降っていた。
山間部からは初雪の便り。生まれ故郷の西土佐をおもう。
子供の頃には冬が大好きだったことを懐かしく思い出していた。
近所のお兄ちゃんたちが「かまくら」を作ったのだ。
「女の子は入ったらいかん」と言われとても悲しかった。
あの時の弟の誇らしげな顔を今もはっきりと憶えている。
娘が先日から衣類の整理をしていて孫達の古着がそれはいっぱい。
どれも愛着があり着ていた頃の二人の姿が目に浮かぶ。
家庭ごみとして捨ててしまうことなどどうして出来ようか。
今日は夫に手伝ってもらってリサイクルショップへ持って行った。
夫の機嫌が悪いこと。さっさと捨ててしまえと言わんばかりである。
私は買い取って貰わなくても良いと思っていた。
何処かの子供が着てくれさえすれば救われるような気持である。
しかし今度は店員さんの機嫌がよろしくなかった。
ちらちらっと見ただけで「全て駄目ですね」と言う。
着古してはいたが上等の物もあったのになんと残念なことだろう。
夫は大恥をかいたとまたまた機嫌を損ねてしまう。
私はひたすらショックで悲しみに打ちひしがれていた。
車の後部座席いっぱいの衣類を今度は市のリサイクル施設へ持って行く。
休日でも受け入れてくれて既に沢山の衣類が持ち込まれていた。
「さようなら可愛い服たちよ」とうとうここでお別れであった。
リサイクルなのだから何かに生まれ変わるのだろう。
発展途上国などに届けるのかもしれないとあれこれ考える。
どちらにしてもごみとして焼かれることだけからは免れたのだ。
夫は最初からそうするべきだったとまだ文句を言ってる。
ちょうどお昼近くなり「一風」まで行きラーメンセットを食べた。
寒かったのでラーメンのスープまで飲み干しお腹がいっぱいになる。
夫の機嫌も良くなっておりほっと嬉しくてならない。
今日が年内最後だろうか。年明け早々にまた食べたいなと思った。
美味しい物を食べるとなんて幸せなのだろうか。

夕飯は頂き物の里芋がまだ沢山ありお豆腐と煮込んだ。
夫は煮汁をご飯に掛けて食べるのが大好きである。
ちなみに高知県西部では里芋のことを「芽赤」と呼ぶ。
芽の部分が赤いからだろう。誰も里芋とは言わなかった。
後は手抜きで焼くだけの餃子。これは手軽で結構美味しい。
そのうち手作り餃子をと思っているが手間が掛かるので躊躇する。
餃子はあやちゃんの大好物で今夜も喜んで食べてくれた。
もう一品は新鮮なうるめ鰯を買って来ていたので酢漬けにする。
鰯は包丁を使わず手で捌くのだがとても脂が乗っていた。
皮を剥ぎ腹骨を取ってから一口大に切り塩をなじます。
それから一気にお酢と柚子を加え薬味の生姜を加えれば出来上がりである。
これは私の大好物。娘婿はあまり喜ばないが許してくれたまえ。
今夜もあやちゃんが鳩ぽっぽのように笑っていた。
それだけで嬉しくてならない。今日も佳い日だったなあと思える。
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