風もなく穏やかな晴天。すっかり春の陽気であった。
玄関先の葉牡丹がにょきにょきと伸びてもうすぐ花芽が見えそうだ。
昨年だったか花が終ってから種を採ろうと目論んでいたが
そんな面倒なことをしなくても茎を短く切れば良いのだそうだ。
そうすればまた新しい芽が出て冬の庭を彩ってくれるらしい。
今年はそうしてみようと思っている。ものは試しであろう。
お隣の奥さんはそうしてもう何年も育てているらしかった。
足が不自由で思うように庭いじりも出来ないが
ささやかなことだけでも続けてみようと思っている。
そうして季節ごとの花を楽しんでみよう。

仕事を終えてから週一のリハビリへ。
今日は診察がなかったので医師とスマホで面談する。
まだあまり声が出ないことを伝えると
「しゃべらんでもええぞ、今日も頑張れよ」と笑顔で応えてくれた。
私はピースサインをして応える。医師も手を振ってくれた。
リハビリは身も心もリラックス出来てなんとも癒される。
週一では足りないぐらいで毎日でも通いたかった。
療法士さんとの会話も楽しい。今日もガラガラ声であれこれ話す。
マッサージをしてもらうと血行が良くなるせいかおならが出そうになる。
そんな無礼なことをと必死に我慢していたが漏れるように出てしまった。
音のしないおならだったのでどんなにか匂うだろうと心配だったが
療法士さんは全く気づいていないようでほっと胸を撫で下ろした。
マスクのおかげかもしれないが以後は気をつけねばなるまい。
それにしてもリハビリの成果はすごい。足の痛みが嘘のように和らぐ。

帰宅して娘と夕食の支度を始めたらあやちゃんが二階から下りて来た。
チキンカツを作るのを手伝ってくれてパン粉をまぶしてくれる。
こんなことがかつてあっただろうか。初めてではないかと思う。
後から夫が話してくれたのだが、今日は保健の先生が来てくれたそうで
あやちゃんをお散歩がてらローソンへ連れて行ってくれたようだ。
「知らないふりをしておけよ」と夫に言われたので
あやちゃんの前では何も言えなかったけれど
その出来事がよほど嬉しかったようだ。
陽射しをいっぱいに浴びて歩く姿が目に見えるようだった。
この一年家から一歩も出ない日がずっと続いていたのだもの。
もしかしたら光の天使に会えたのかもしれない。
そうして心から笑顔になれたのだと思う。
光の天使はいつだってあやちゃんを待っている。
またお散歩に行こうね。真っ青な春の空を見上げようね。
|