曇り日。陽射しはなかったが暖かい一日となった。
来週からは気温が高くなりいよいよ春本番となりそうである。
まだ桜の咲いていない地域でも開花のニュースが流れるだろう。
窓を開けて対岸の山桜を見るのが日課になっているが
今朝もほんのりとその薄桃色に心を和ませていた。
散り急ぐこともなくなんと健気なことだろう。
我が家の庭先も花盛りになっており癒されるばかり。
特に娘が植えてくれたチューリップは何とも可愛らしい。
朝ドラ再放送の「ちょっちゃん」を見終わってから2時間程寝ていた。
決して睡眠不足ではないのだがもう週末の恒例となっている。
肩の力を抜いてとろりとろり眠るのが心地よくてならない。
10時からカーブスだったが同じ店内に「大吉」が査定に来ており
若い頃の指輪やネックレス、ピアス等を持参する。
どれも思い出深い品であったがもう身に着けることも無くなった。
これも断捨離だと思う。値が付くとは思えず捨てるような気持であった。
そのうち孫達にとも思っていたが今の若者は喜ばないのだそうだ。
大吉の査定員さんから貰っても直ぐに売りに来る人が多いと聞く。
「何ともせつない時代ですね」と嘆かわしそうに呟いていた。
指輪が良かったのか思いがけずに全部で1万5千円の値が付く。
高額買取と聞いていたがまさか売れるとは思ってもいなかった。
思い出を売ったのだろう。若き日の私を捨てたのに等しい。
古いカメラや時計、ブランド品の洋服等も買い取ってくれるそうで
明日また来店することにした。これで一気に断捨離が出来そうだ。
思い残すことなど何ひとつありはしない。

昼食後も直ぐに眠くなり3時過ぎまで寝ていた。
夫はすっかり呆れ返り「だから太るんだ」とほざくばかりである。
うっかりしていたのは昨日届いた詩集の代金を送金していなかった。
SNSで知り合った詩人さんが送り届けてくれた貴重な詩集である。
届き次第に送金の約束をしていたので今日中に送金しなければならない。
大急ぎで川向の郵便局へ行ったがATMは午前中のみであった。
仕方なくサニーマートのATMまで走りやっと送金を済ます。
ささやかな繋がりであるがその詩人さんにはいつも励まされている。
私の拙い詩をいつも読んでくれており何と有難いことだろうか。
この日記を書き始めてから春雷が鳴り響き雨が降り始めた。
雨音は耳に心地よくうっとりとするような春の宵である。
桜が散ってしまうかもしれないがそれも定の雨だろう。
桜雨に心を委ねる。そうしてまた季節が移り変わって行く。
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