ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年05月16日(金) 花が散れば実にもなる

曇り日。気温は24℃と過ごし易い一日だった。

今夜遅くには雨になるらしい。


辺りの山々を黄な粉色に染めていた椎の花が見えなくなった。

おそらく散ってしまったのだろう。山の緑がいっそう濃くなる。

椎の実が成るのは秋だがきっと沢山の実がなることだろう。

子供の頃には椎の実を炒って食べたことも懐かしい。


花はアマリリスが盛り。これも子供の頃から見慣れた初夏の花である。

大金鶏菊は黄色の可愛らしい花だが特定外来植物に指定されており

絶滅を目指し駆除対象の花であった。繁殖力がとても強いのだそうだ。

これは子供の頃には見かけなかった花でいつ頃日本に来たのだろう。

花には罪はないが駆除専門の業者まであると聞きおどろく。

無残に思われるが日本の植物を守るためには仕方ないことであった。




義父は高知市で会合があり8時半には既に出掛けていた。

帰りは夜になるだろう。一気に肩の力が抜ける。

同僚も同じくで何となくのほほんとして見えた。


水道の蛇口をひねればちゃんと水が出る。

さすが義父だなと思った。昨日のうちに直してくれたのだ。

やる時はとことんやる。そんな義父を尊敬せずにはいられない。


今月は決算月なので帳簿の記帳をしていたのだが

4月分の帳尻が会わず頭を悩ませていた。

それも「現金」である。確かにゼロだったのに残高があまりにも多い。

使途不明金にするには納得が行かずきっと大きなミスがあるのだろう。

長年経理をやって来たがこんなことは初めてであった。

あれこれと考えていたが頭がパニックになりもう嫌になってしまう。

例の如くで同僚に「嫌になったけん帰る」と告げ逃げるように帰って来た。


3時半には帰宅していたが大相撲を観ながら寝てしまったようだ。

ごうごうと大きな鼾をかいていたらしく夫は呆れ返っていた。

精も根も尽き果てるとはこのことだろう。疲れには勝てなくなった。

いやしかし後10年である。一気に自信が無くなってしまいそうだ。


「やれば出来る」らしいがそもそも「やる」気力に乏しい。

仕事に一生を捧げるほどの大志も抱けなかった。

そうなればもう「なるようになるだろう」と客観的に考えるしかない。

私は何になるのだろうかと途方に暮れるばかりであった。


花が散れば実にもなるが私の実はほんの一粒かもしれない。


※以下今朝の詩


           夜明け

       夜風が朝風に変わる頃
       闇の中から声が聴こえる

       おいでおいでこっちへおいで

       まさかあの世ではあるまい
       私は息を確かめている

       あたらしくなりたかった
       老いた身にも花を添える
       初夏の花は凛々と咲き
       健気に風に吹かれている

       闇を追いやるように夜が明ける
       心細くてならなかったいのちが
       息を紡ぎ始めているようだった

       おいでおいでこっちへおいで

       耳を塞げばただ風になるばかり
       始まりはいつもそうである
       どれほどあたらしくなったことか


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