ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年07月29日(火) 砂時計

大気が安定していたのだろうすっかり夏空の一日だった。

気温も32℃に留まり猛暑日にはならずに済む。

全国的には猛暑となり群馬や岐阜などほぼ40℃の気温だったようだ。

新潟県では深刻な水不足となっており田んぼの水も枯れ始めている。

日本屈指の米処である。米農家の人達にとってどれ程の打撃だろうか。


山里では幸い水不足乗り越え間もなく稲刈りが始まろうとしている。

義父のように猪に頭を悩ませている農家も多いようだが

あらゆる対策を練って少しでも稲を守ろうとしているようだ。

はらはらと心配は尽きないが何としても収穫に漕ぎ着いて欲しいものだ。


「捕らぬ狸の皮算用」も日に日に増しているようで

今日は同じ米農家の友人とお米の価格を詮議していた。

まだはっきりとした価格が決まっていないようで落ち着かないのだろう。

気持は良く分かるが傍で聞いていると話に尾鰭が付いている。

まるで海老で鯛を釣ろうとしているようだった。

いくら高齢でも男には違いない。義父は大きな大志を抱いているのである。




火曜日であったがリハビリのある日だった。

明日からU君は夏休みだそうで今日の予約になってしまう。

誰かと何処かへ遊びに行くのだそうだ。

彼女かもしれないが根掘り葉掘り訊くのも憚られる。

もしかしたら妻帯者かもしれないがそれも訊く事は出来ない。


数日前の寝起きに足がつりその痛みがまだ残っていた。

今日は左足のふくらはぎを揉んでもらい随分と楽になる。

どれほどU君の世話になっていることだろう有難くてならない。


4時半過ぎに帰宅。10分程茶の間で寝転がっていた。

夕食は「親子丼」の予定であったがめいちゃんがカレーを食べたがる。

娘がレトルトのカレーを温めており「親子丼」は中止になった。

めいちゃんは「親子丼」も好きなのになあと少し寂しい。



午後7時半。空はまだ微かに青色を留めている。

西の空にはほっそりとした三日月が見えており心が和む。

私は何となく「砂時計」みたいだった。

砂が少しずつ零れ落ちているのをじっと見ているようである。

やがては完全に落ちてしまうのだろう。それが心細くてならない。

毎日どれほど心を尽くしていることだろうか。

それが砂だとしたら何と儚い結末ではないかと思う。


砂時計はひっくり返せばまた砂を落とし続けるが私にそれが出来るだろうか。


※以下今朝の詩(昭和シリーズより)


    おばけ

 怖い夢をよく見た
 金縛りになって
 声も出なくなる

 それはいつも真夜中の
 午前二時のことだった
 草木も眠る丑三つ時である

 枕を抱いて父母の部屋へ行く
 そうして父母の布団に潜り込む

 「またおばけが出たかよ」
 父の声はいつも優しかった
 「よしよし」と頭を撫でてくれる母

 おばけなんて死んでしまえと思った
 でも私が殺されてしまうかもしれない

 父にしがみつく母がぎゅっとしてくれる
 安心した私はすやすやと眠った

 夜が明けると何だか照れ臭い
 父と母がくすくすと笑った

 鳥のさえずりが聴こえる
 平和な朝のことであった





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