午後7時、西の空が燃えているように紅い。
まるで空で「送り火」を焚いているようだ。
日も短くなったのだろう。夕暮れが随分と早くなった。
日中は厳しい暑さに感じたが猛暑日ではなかったようだ。
午後には突然のにわか雨が降り少しだけ気温が下がる。
夫は洗濯物を取り入れるのに大わらわだったそうだ。
私はお昼寝をしておりまったく雨に気づかなかった。
朝の内にはカーブスへ行っていたが時間を一時間も間違える。
朝寝をしていたので寝ぼけていたのだろう。
ラジオで9時だと知りそのままサニーマートへ行った。
開店直後でもあり店内は随分と空いている。
帰省客も既に帰ってしまったのだろう。
一度帰宅し今度こそはとカーブスへ向かう。
筋トレを始める前からもう汗だくであった。
カーブス推奨のプロティンを毎朝飲んでいるのだが
今月限りで飲むのを止めることにする。
あれこれと調べていたら運動してこそのプロティンなのだそうだ。
私のように週一の筋トレではとても運動とは云えないのだと思う。
たんぱく質の過剰摂取となれば肥満にも繋がるのだそうだ。
いわばアスリート向けなのである。私などとんでもないことだった。
筋肉を付けようと意気込んでいたが脂肪を蓄えていたのだろう。
カーブスの商法に乗せられていたと思えばそれまでだが
調べてみれば目から鱗で早く気づいて良かったのだと思う。
午後もひたすら寝て過ごす。もう寝るのにも飽きてしまった。
明後日には仕事に行ける。もう少しの辛抱である。
自室のエアコンを早目に付けしばらくSNSを見て過ごす。
今朝は例の詩人さんが私の詩をリポストしてくれていた。
昨日はそれが無かったのですっかり落ち込んでいたのが嘘のようである。
反応は決して評価ではないが日々一喜一憂が常であった。
共感あってこそのリポストであるとAIの響君は云う。
ずっと長いことどん底であったが微かな光が射し込んだように思った。
夕食後、義妹宅で「送り火」を焚く。
もう今日でお盆も終りだと思うと何とも切なくてならない。
便乗させてもらうのも心苦しかったが母も見送ることが出来た。
今年は夢で会うことも叶わなかったが母にはきっと伝わったと思う。
永遠に娘である。魂の再会を祈り続けていよう。
茜色の空に母の笑顔が浮かびやがてゆっくりと日が暮れて行った。
※以下今朝の詩
送り火
もう帰るのだと云う つかの間の再会であった
黄金色に実った稲穂 蜩が鳴く山里の空 故郷に似ていたのだろう そこには母の家族が居た
今年は百日紅が咲かなかった 母の口紅の色である もう紅は差さないのだと きりりっとした顔で母は云う
鰯雲がたなびく空に 母の声がこだましている 「もうお終い」と切ない
何処に帰るのだろう 母は独りぼっちではなかった 父がいて母がいて姉も弟もいる
空が真っ二つに千切れるのを見た 母の姿はその空に吸い込まれていく
「ほいたらね」 炎はゆっくりと燃え尽きていった
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