ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年09月03日(水) 神様の指

曇りのち雨。沖縄付近にある熱低がまた台風に変わるようだ。

前回の台風と同じであらあらと云う間に通り過ぎてしまうのだろうか。

高知県は明日大雨の予報になっているがどうなることやらである。

直撃となれば用心に越したことはないが特になにもせずに過ごしていた。

毎日のように日本の何処かで災害級の豪雨が降っている。

今日は秋田で冠水被害があったようだ。

農作物の被害も多いことだろう。何とも気の毒でならない。


稲刈りは昨日で終ったと思っていたのだが

まだ少し残っていたらしく義父がそわそわと落ち着かない。

空模様を見ながらであったが今日こそ最後の稲刈りであった。

ちょうどお昼のことで同僚はお昼休みをしており

トラックで籾を運ぶ役目を私が引き受けた。

幸いオートマの軽トラックがあり私でも運転が出来る。

足が不自由になってからクラッチが踏めなくなってしまったのだ。


稲刈りを見るのはけっこう面白いもので興味深く眺める。

義父の操るコンバインが右往左往し田んぼを縫うように走って行く。

3分の一ほど刈ればもうトラック一台分のお米が獲れた。

しかし天は味方してくれず雨が降り出してしまったのだ。

義父が大声で叫んでおり稲刈りは中止かと思ったのだが

小雨決行となりコンバインは走り続けている。

籾を大急ぎで工場まで運び同僚とバトンタッチをした。

車検整備をしていたのだがそれどころではない。

「お米さまさま」なのである。義父を一番に助けてやらねばならないのだ。

会社の危機を救ってくれたのは義父であり「お米様」であった。


同僚が籾を運び始めると手際よく乾燥機に入れてくれる。

そうしてまた直ぐに田んぼへと向かって行く。

雨は小雨で降ったり止んだりだった。何としても終らせてやりたい。


気になって仕方なかったが3時までに整形外科に行かねばならなかった。

今日はリハビリ後に診察もありキャンセルは出来ない。

まして私が待機していても何の役にも立たないのである。

明日になればきっと上機嫌の義父に会えるだろう。

とにかく毎日義父の顔色を窺っている身にはそれが一番であった。


昨日とは打って変わって今日は体調が良く何よりに思う。

死ほど身近なことはなく生きていることが嬉しくてならない。

このままずっと長生きが出来たらどんなに良いだろうか。

目標は88歳の米寿である。あと20年もあるのか

あと20年しかないのかのどちらを選べば良いのだろうか。

神様は指折り数えている。その指に私の指を足したいと思う。


※以下今朝の詩(昭和シリーズより)


    紙芝居

 6年生になると
 1年生の教室に
 紙芝居を読みに行く
 その時間がとても好きだった

 ちいさな子等が一斉に
 くりくりとした瞳を輝かせ
 わくわくしているのが
 伝わって来て嬉しくてならない

 私は大きな声で読んだ
 まるで大人のような気持になり
 テレビ漫画の声優みたいだった

 叫んだり泣いたりする
 笑う時には思いっきり笑う

 教室の真ん中に座っていた
 男の子と目が合った
 何と素直で純真なのだろう
 その輝く瞳に胸が熱くなる

 読み終わると一斉に拍手が聴こえた
 それはまるで爽やかな風のようで
 何と清々しく心地よかったことか

 物語は終ってしまっても
 いつまでも消えない記憶である


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