ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年10月05日(日) 過去と未来

朝のうちは曇っていたが次第に青空が広がる。

気温はなんと33℃まで上がり10月とは思えない暑さになった。

もう汗をかくこともないだろうと思っていたのだが

あまりの蒸し暑さにエアコンを点けて過ごしていた。

夏はいったい何を忘れていたのだろう。

余程大切な物なのに違いない。

振り向いて必死になって捜しているように感じる。


玄関から外に出るとすっかり荒れ果てた庭に溜息が出た。

あれもこれも引き抜いてしまいたいが座ることも出来ない。

なんと情けない事だろうと思う。

とにかく花苗を買って来れば娘が何とかしてくれるだろうが

直ぐ近くの地場産店へ行くのも億劫でならないのだった。

お向かいの奥さんはいつも庭の手入れを怠らず

菊の花が咲き始め鉢植えのコキアがずらりと並んでいる。

そんな庭にどんなにか憧れていることだろうか。



買い物に出掛けただけで後は殆ど寝て過ごす。

喫煙のこともありなるべく自室へ行かないようにしたのだが

午後も3時になれば目が覚めて退屈でたまらなくなった。

仕方なく自室に籠り3年前の初夏の日記を読み返す。

日記のページには「過去と未来」がありひたすら未来に進む。

過去に遡ってはいけないような気がしたのだった。

驚いたのはまだ足の痛みがなく普通に歩けていたことだった。

お大師堂にも行き自分なりの任務も果たしていた。

娘達との家族団欒もあり賑やかな夕食の光景もある。

あやちゃんも毎朝元気に学校へ行っていた。

会社の経理も順調で今のような緊迫感もない。


この三年の間に大きな変化があったことを思い知る。

誰のせいでもないのである。それが歳月の仕業でなくて何だろう。

そうして歳を重ねたからこそ今が在るのだろうと思う。

僅か三年であるがもう二度と戻ることは出来ない「過去」であった。

そんな過去にしがみついてはいけない。毎日が未来であるべきだ。

こうして今日を記せば明日はもう過去となる。

だからこそ私は明日が未来だと信じて書き続けたいと強く思う。


取り返しのつかないことがあれば取り返せば良い。

後悔を希望に変えることがきっと出来るだろう。

そうして決して自分を見失わないことだ。


老いの坂道を上り続けている。ゴールはもう「死」であるが

その時はその時の事と思いたい。

もう何も書けなくなってしまうが生きた証はきっと残るだろう。


※以下今朝の詩


     四季

 冷たさを知っているから
 温もりを感じることが出来る

 冬から春への季節の移ろい
 雪が雨に変わり
 木の芽がふくふくと芽吹く

 やがて季節は夏に変わるが
 燃えているような太陽が
 これでもかと焼き尽くす

 秋風が吹き始めると切ない
 忘れられないことが多くなる
 哀しい記憶に圧し潰される

 木枯らしが吹き始めると
 心にぽっかりと穴が開く
 耐えなければとおもう
 冬に咲く花もあるのだから

 ずいぶんと生きて来た
 四季がなければ
 とっくに息絶えていただろう

 夏の背に別れを告げて
 私は秋になろうとしている


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