ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年10月16日(木) 秋の日は釣瓶落とし

曇りのち晴れて今日も30℃を超える真夏日となる。

10月も半分を過ぎたと云うのに異常な暑さであった。

人一倍汗っかきの私は朝からもう汗をかいている。

衣類は半袖のままで秋服の出番を待つばかりである。


今朝は山道で4人のお遍路さんを見かけその内二人は外国人だった。

60歳位だろうかご夫婦のように見える。

丁度道が狭くなっており窓から声を掛けることが出来た。

「グッドモーニング」を笑顔で交わし合い嬉しくてならない。

「お気をつけて」と日本語で告げると「アリガトー」と手を挙げてくれた。

何と清々しい朝だろう。これもささやかなご縁なのだと思う。

声を掛けるタイミングは結構難しく勇気も必要であった。

また全ての外国人が英語を話すとも限らない。

何も伝わらなかったらどんなに寂しいことだろうか。



職場に着くと義父の姿があり今日も忙しくなりそうだった。

車検のお客さんが来店すると義父が応対してくれとても助かる。

あれこれと不具合があるようでお客さんも安心した様子であった。

女の私が聞いたところで説明も出来なかっただろう。

同僚は例の大型車に苦戦しており一向に整備が終わりそうにない。

おまけに持病の腰痛が悪化したらしく昨夜も眠れなかったそうだ。

ゆっくりと休ませてやりたかったがこの忙しさである。

無理を強いてしまって何とも可哀想でならなかった。


午後はお米の色選が出来上がったと知らせがあり義父が引き取りに行く。

ほぼ予約販売となり待ち兼ねているお客さんも多い。

遅植えの稲は早稲よりずっと美味しいのだそうだ。

そうこうしているうちにやっと大型車の車検整備が終わる。

同僚は痛む腰をかがめながら次の車検整備に取り掛かっていた。

3時に義父が帰って来て平田町のコンビニでアイスを買って来てくれる。

お弁当も買って来ており遅い昼食となった。

私は義父の傍らでバニラアイスを食べた。何と美味しいことだろう。

義父の昼食が終わると大型車の車検である。

義父は上機嫌でテキパキと頑張ってくれて大助かりであった。

車検完了の書類を書き終えるともう4時前である。

娘に電話して買い物を頼もうかと思ったがそれも可哀想に思う。

仕事が忙しくこのところずっと残業が続いているのだった。


5時までには帰り着くだろうと時速90キロで走る。

今日は眠気もなくひたすらの帰り道であった。

何とか買い物を済ませ帰宅したら丁度5時である。

寝転ぶ時間など無かったが達成感で満たされていた。

仕事は忙しいほど嬉しい。いくらでも仕事をしたいと思う。


夕食後はつかの間自室で寛いでいたが秋の日は釣瓶落としである。

何だか大急ぎで夜の訪れを感じる。辺りは直ぐに真っ暗になった。

曇っているのだろうか一番星は見つけられなかったが

雲の上ではきっと輝いていることだろう。


母の遺影に手を合わせ「お疲れさん」と声を掛けた。

朝になれば「今日も頑張ろうね」と声を掛ける。

母は死んではいなかった。毎日私と一緒に仕事に励んでいるのであった。


※以下今朝の詩


      波


 強くなったり弱くなったり
 まるで押し寄せる波のようである

 裸足になって波打ち際を駆けた
 あれはいつのことだったのだろう
 ずいぶんと昔のことのように思う

 若さは輝いているようで
 残酷な記憶にもなり得る

 傷ついたと思った時には
 傷つけていることを忘れてはならない

 長い髪を惜しみなく切った
 その艶やかな黒髪が愛しい

 生きていても良いのだろうか
 断ち切ることも出来ただろう
 波音に訊ねても応えはしない

 秋の海であるその青さが眩しい
 陽射しに揉まれるように波が
 強くなったり弱くなったりする

 生きて未来を見届けようと思う
 どのような人生になるのだろうか



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