ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2026年04月01日(水) 崖っぷちの春

朝から小雨が降り続いている。霧のような細かい雨であった。

日中の気温も朝から変わらず肌寒い一日となった。

これが「花冷え」なのだろう。


白木蓮はすっかり裸木となりミモザの鮮やかな黄色も褐色になる。

終わる花はただただ定めを受け止めるばかりであった。

そうかと思えば満開が近くなった桜やチューリップ畑もある。

山里で過ごしていると春が尽きることはなかった。



今朝も義父の姿が見えず体調が気になってならない。

居室へ様子を見に行こうと思っていたら同僚が出勤して来て

田んぼでトラクターを操作しているのを見かけたと云う。

詳しく訊けば昨日も夕方になり田んぼから帰って来たらしい。

友人は確かに寝ていると云ったが私の早合点だったのだろう。

何だか狐につままれたような気持になった。

何はともあれ元気ならばそれに越したことはない。

お昼にも帰って来ず無我夢中で働いているようだった。


困ったのは工場の仕事で義父の不在が大きく響く。

これ以上お客さんに迷惑を掛けられず今日が限界であった。

そんな最中にまたお客さんを怒らせてしまう。

高齢のお得意さんでエンジン不調を訴えて来たのだが

同僚の対応が不十分だったようで大きな声で怒鳴り散らしていた。

「もういい、他に行く」と云って帰って行ってしまったのだ。

同僚はただ「直るかどうかわからんよ」と云っただけだそうで

取り合えず車を預かり義父に相談するべきだったと悔やまれる。

もし義父が待機してくれていたらこんな不手際は起こらなかっただろう。

義父のせいにしても仕方ないが同僚も私も酷く落ち込んでしまった。


帰り道。「もう嫌だな」とつくづく思う。

「会社何て潰れてしまえばいいんだ」とさえ思った。

何としても守ろうとこれまでどれ程頑張って来たことだろう。

一人でも欠ければそれが思うように行かないのが情けなくてならない。

これから田植えを控え増々窮地に立たされることだろう。

先が思い遣られ気分が滅入るばかりであった。


しかしいったい誰が助けてくれるだろうか。

崖っぷちに立てば誰かが手を差し伸べてくれるのだろうか。


神様は私を試したくてならないようだ。


※以下今朝の詩


   あの子

あの子ははらはらと
散り落ちようとした

手のひらを差し出せば
いやいやと首を振る
何も求めてなどいない
あるがままをつらぬく

春の潮が満ちて来る
海辺の町には桜が咲き
薄桃色の葛藤があった
決心が風に吹かれて
揺らぎ続けるばかり

あの子は泣いたりしない
小さな拳を握りしめて
遠い空を仰ごうとする

もう未来など在りはしないが
まるで希望だったかのように
あたらしい春が巡って来た





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