2004年10月04日(月)
およそ1ヶ月前、●●7号室を白昼包囲する!裁判所の人達がいた。 お隣の●●8号室の人が「はっつさん、私、ナマであんなん見たの初めてや。さむイボ立ったわ!!」と興奮気味に報告してくれた。
その後●●7号の住人は姿をくらますでもなく、ごく普通に(見える)暮らしぶりで、子供を連れて近所で買い物をしたりといった姿を私も見かけた。 ふぅ〜ん、差し押さえられたのではなかったのか、強制退去でもなかったのか・・・・。
さてこの住人、棟内ではちょっとした、いや、たいそうな困ったさんだったのだ。
ボヤ騒ぎを出し、連絡をとってもいっこうに外出先から戻らなかったり。 一時期借金取りが連日のように訪れていたり。 入居してからほとんど町内会費を払っていなかったり。 幼児虐待か?と疑うような勢いで休みの日などは一日中子供を叱る声が響いていたり。
初めて接する人間に対してはけっこう愛想のいい面を見せるのだが、こちらが「ああしてほしい」だの「これをこうしてほしいだの」といった決まり事をお願いしたりすることが重なるとどうも鬱陶しくなるらしく、いきなりどこかに内蔵されたスイッチが入るみたいで、投げやりで横柄で喧嘩腰の口調で返してくるようになる。 だんだんに「もうあの人とは話したくない」と周囲は思いだし、「電話するのもいや」「声を聞くのもいや」と言う人も現れる。 私も、訪問しても「居留守使われてるな」と思うこともあったし、電話しても(ヒツウチにしてないので)「番号見てわざと出ないな」と思うことも何度かあった。 直接話ができないのでポストに手紙を入れても応答ナシ、反応ナシの繰り返し。
こんな困ったさんがなぜが本年度の役員のひとりだったのだ!!! なぜこのような人を役員に??と大いに疑問を持つでしょう、当然です。
まず、役員決めの頃はまだここまでの困ったぶりは周囲に見えていなかったということもある。 それから、「入居して4〜5年くらいになるけど一度も町内の役を持たずにいる。一度くらいは何かやってもらわないと・・・・」という声もあった。 しかし、「あの人に任せて大丈夫かな」という懸念ももちろんあった。 で、ある晩ある人が●●7号を訪ね「どうかね、やってもらえるかね?」と聞いたら、ナント「やらせてもらいます。」と答えたのだそうだ!!
心配する声もあったが本人がやると言っているならやってもらいましょうということになった。
さあ、それからが大変。 会議はすっぽかす(必ず「子供が急に熱を出した」という言い訳)、住人に配布すべきものはいっさい配布せずため込む、掲示すべきものは掲示せず、町会費の集金も遅れがち、何をするにも期限ギリギリ、しまいには何もしなくなる・・・・。
先月の終わり頃、同じく役員をしているOさんが用事があって●●7号室を訪ねた。 Oさんは穏やかな人で決して喧嘩腰だの高圧的だのになることはなく、むしろいつも言葉は悪いがヘコヘコしている感じ。 が、●●7号の住人のスイッチが勝手に入ってしまい、なぜがお怒りモード。 もう役員なんかせぇへんねん!! 他のもんで勝手にやったらええやろ!! 引っ越すんや!! といったお言葉が飛び出したとか・・・。 Oさんは「恐かった・・・・」って言ってましたよ、お気の毒に。
●●7号は引っ越すって言ってるが、今はそうでなないにしても借金取りが連日訪れていたり、町会費の滞納が目立ったりといったことを知っていたので、 「カネもないのにどうやって引っ越すねん」と私たちは思っていた。 引っ越すなんて、役員の仕事を投げ出す口実だろうと思っていた。 そして「ホンマに引っ越してくれるんやったらうれしいけどな」とも思っていた。
今月に入ってから、棟の前に自動車が何台が止まっているのを見かけた。 空室の点検・清掃のための車ではなさそう。 もしかして●●7号室がらみの車かな????そんな思いはかすかにあった。
10月4日 月曜日 バイトから帰ると電話の赤ランプが点滅している。 メッセージは「さむイボ立ったわ!」報告の●●8号室から。 「お隣が急に引っ越して行ったわ」と・・・・・。
なんでも午後3時頃、急にバタバタっと引っ越して行ったそうだ。 小さめだけど業者のトラックが2台来て(業者を頼むカネがあったのか!とまた驚き)ホントにバタバタと・・・。 唖然。 夕方には彼氏らしき男性が細かい荷物の運び出しをしていたそうだ。
正直な気持ちは”引っ越してくれてせいせいした”である。
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