ぶらんこ
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こころの学校は8日の土曜日が始業式だった。 よって、その朝は久しぶりの早起きだった。
目覚めてすぐ、ぷーと一緒にまだまだ真っ暗な外へ出た。 朝の空気が刺すように冷たい。 どこまでも黒い空に、白く細く凛と浮かぶ月。 星たちが小さく光る。でもその輝きは力強い。
こころを港まで送っていった。 帰り道、明け行く空に山々の陰がぼんやりと浮かびあがる。 そして、やがてくっきりと、その姿を現す。 いつ見ても、息をのむ。
時は流れ、すべてのものが刻々と変化していく。 わたしがここにいようと、あのひとがどこにいようと。 誰かが起き出す頃、誰かは眠りにつく。 耳をふさいでも耳をすましても、関係なく、時は流れる。 闇に沈んでいた山は朝の空気とともにその姿をあらわす。 静かに横たわる海にも、はじまりの風が吹く。
自然に流れていきたい、と思う。壮大な時間のなかを。 自分をごまかすことなく。みみっちぃ自分でもいいから。
寒い朝は苦手だ。 でも、とてもとても、美しい。
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