ぶらんこ
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2007年08月21日(火) 空腹感

食事のとき、「沢山食べると太る体質?」と聞かれた。
わたしは「どうかな。もう歳だから。そうかもね。」と答えた。
「じゃ、小さい頃は?」
「小さい頃はお腹一杯食べるってこと事態なかったからなぁ」と、ここで自分の言葉に笑ってしまった。
確かにそうだった。小さい頃は、常にお腹を空かしていたような気がする。

「じゃぁいっちばん最初に、お腹いっぱい食べた!って思い出は?」との質問に記憶を辿ってみた。が、鮮明な思い出はなかった。
「そういえば、教会のキャンプではいっぱい食べられて嬉しかった。今思えば、美味しい食事にありつけるからこそ参加してたのかもしれない。カレーとか、スイカとか。それから、カルピス!」
でっかいアルミのやかんに入った冷たいカルピス。やかんには水滴が沢山ついていたっけ。

小さい頃のわたしは痩せていた。わたしだけでなく、兄弟姉妹みんな痩せっぽっちのポキポキだ。
貧しかったもんなぁ。。。
その一言に尽きる・・・。というのが、なんだか可笑しい。
しかし今はみんなそれぞれだ。弟は今でも(たぶん)痩せギスだけど、彼もそのうち中年太りの域に達するだろう。
わたしは、というと。まぁボチボチといったところかな。
いやいや。自覚がないというのは要注意だ。食生活に気を付けなければ。それからワイン。???


ところで、こんな話をしていて、ふと思った。
「『ひもじい』って言葉、知ってる?」
答えはもちろん、「知らない」だった。
そうだろうなぁ。ひもじいなんて、最近ちっとも聞かないしね。今の子たちは「オナカスイタ」って言うのかもね。

そんなこともあって、家に帰ってから「ひもじい」という言葉を辞書で調べてみた。
「ひもしい」とも言うのかと思っていたが、それは大きな間違いで、「ひもじ」という名詞の形容詞化ということだった。
ひとつ、勉強になった。



幼い頃のわたしにとって、「ひもじい」という感覚は身近なものだった。そのひもじさは、身に迫る純粋な空腹感だった。
今でももちろん、空腹感を覚えることはある。
でも、「食」は手の届くところに確実に存在するので、昔のそれとは全然違っている。
物質的に充分に満たされているからなのだと思う。


では精神的には?
hungryとは、精神的な飢えのことも指す。
満たされていない。と、いうと、なんだか不幸な感じが漂ってしまう。
かと言って、満たされている。とも言い切れない。


って・・・これは「欲望」なのかなー。欲望という言葉はどうも「不純」な感じがする。
ということは、純粋さが欠けているのか?今のわたしには?

んー。中途半端。


いつかはなくなるのか。空腹感。



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