ぶらんこ
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食事のとき、「沢山食べると太る体質?」と聞かれた。 わたしは「どうかな。もう歳だから。そうかもね。」と答えた。 「じゃ、小さい頃は?」 「小さい頃はお腹一杯食べるってこと事態なかったからなぁ」と、ここで自分の言葉に笑ってしまった。 確かにそうだった。小さい頃は、常にお腹を空かしていたような気がする。
「じゃぁいっちばん最初に、お腹いっぱい食べた!って思い出は?」との質問に記憶を辿ってみた。が、鮮明な思い出はなかった。 「そういえば、教会のキャンプではいっぱい食べられて嬉しかった。今思えば、美味しい食事にありつけるからこそ参加してたのかもしれない。カレーとか、スイカとか。それから、カルピス!」 でっかいアルミのやかんに入った冷たいカルピス。やかんには水滴が沢山ついていたっけ。
小さい頃のわたしは痩せていた。わたしだけでなく、兄弟姉妹みんな痩せっぽっちのポキポキだ。 貧しかったもんなぁ。。。 その一言に尽きる・・・。というのが、なんだか可笑しい。 しかし今はみんなそれぞれだ。弟は今でも(たぶん)痩せギスだけど、彼もそのうち中年太りの域に達するだろう。 わたしは、というと。まぁボチボチといったところかな。 いやいや。自覚がないというのは要注意だ。食生活に気を付けなければ。それからワイン。???
ところで、こんな話をしていて、ふと思った。 「『ひもじい』って言葉、知ってる?」 答えはもちろん、「知らない」だった。 そうだろうなぁ。ひもじいなんて、最近ちっとも聞かないしね。今の子たちは「オナカスイタ」って言うのかもね。
そんなこともあって、家に帰ってから「ひもじい」という言葉を辞書で調べてみた。 「ひもしい」とも言うのかと思っていたが、それは大きな間違いで、「ひもじ」という名詞の形容詞化ということだった。 ひとつ、勉強になった。
幼い頃のわたしにとって、「ひもじい」という感覚は身近なものだった。そのひもじさは、身に迫る純粋な空腹感だった。 今でももちろん、空腹感を覚えることはある。 でも、「食」は手の届くところに確実に存在するので、昔のそれとは全然違っている。 物質的に充分に満たされているからなのだと思う。
では精神的には? hungryとは、精神的な飢えのことも指す。 満たされていない。と、いうと、なんだか不幸な感じが漂ってしまう。 かと言って、満たされている。とも言い切れない。
って・・・これは「欲望」なのかなー。欲望という言葉はどうも「不純」な感じがする。 ということは、純粋さが欠けているのか?今のわたしには?
んー。中途半端。
いつかはなくなるのか。空腹感。
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