NEW PAST BBS MAIL WRITE JUGEM
スナの自由気ままな画像付き日記
BBSに気軽に感想等を書き込んでいただけると嬉しいです。

2005年03月22日(火)_
風張・柳沢・笹子峠240kmラン -その3-


売店の奥に急な上り坂が続いていて、案内看板によると「出会いの森」というレストランなどを含んだ施設があるようだ。忍者麺はその坂を見て「自転車で上ってみる?」とか言っていた。

都民の森を出発すると、道の両脇に雪が目立つようになってきた。路面はドライで走行には問題ないが、両脇の雪が溶けないで残っているのを見ると、この辺りはまだまだ気温が低い状態が続いているのだろう。

一面雪景色とまではいかないが、それでも、雪の中を走るのは気持ちがいい。新鮮で、ワクワクしてくる。しばらく上っていくと、周囲の山々を見渡せるスポットがあった。

曇っているのが残念だが、それでもいい眺めだった。山々に囲まれている景色を眺めて、ずいぶんと山奥までやってきたんだなぁと思った。こんなところでも、まだ東京都なのだ。



しばらく上っていくと、風張峠駐車場に到着。この駐車場は雪が積もっていて、実際には車1台分しか駐車スペースがなかった。日陰になっているので雪が溶けないのだろう。

峠からはひたすら下り…ではなく、まだ微妙なアップダウンが少し続く。その後は下りオンリーになり、爽快なダウンヒルが始まる。気持ちよく下っていたが、奥多摩湖や周辺の山々が眺められるスポットがあったので、一度は通過したが、引き返して戻った。

ここは、前回来たときも止まった展望スポットで、やはりここからの眺めはスルーするにはもったいない。しっかりと眺めを楽しみ、写真を撮ってから下り始めた。

下りは車につかまることもなく、最高に楽しかった。道路工事の信号につかまったが、それを差し引いてもかなり楽しめた。下りきったところで忍者麺を待ち、奥多摩湖沿いの道を西へ。



三頭橋を渡ってR139を右折。ドライブインの前に自販機があったので、ボトルに水分を補給しておいた。忍者麺はカロリーメイトも買っていた。
深山橋を渡ってR411を左折。ここから数キロは初めて走る区間だ。

少し走るときれいな公衆トイレがあり、ここで用を足した。この先は、もう何もなくなってしまう。トイレの近くに小さな売店があったので、補給もしておくことにした。

そこにはポテチなどの微妙なお菓子(補給食として持っていくには向かない)しかなかったが、うどんやカレー、丼物など、ちゃんとした食べ物のメニューがあった。

都民の森でそばを食べたばかりだが、なぜか2人ともすでにお腹が減っていた。この先、柳沢峠まで何もないので、ここでしっかりと食べておくことにし、カツ丼を注文した。

売店のおばちゃんは「福岡で震度6の地震が起きてね、今そのニュースばかりだよ」と言っていた。ラジオが流れていて、地震のニュースを繰り返していた。うちらが走っている間に、そんなことが起きていたとは。

差し出されたお茶を飲みながら、売店のテーブルでおしゃべりなど。ティッシュがあったので、鼻もかみ放題(笑)。こぢんまりとしている店だが、そこがまた落ち着いていい雰囲気だった。

しばらくしてカツ丼が出てきた。カツ丼だけかと思っていたが、みそ汁、漬け物、芋と豆腐の煮物などがセットで、これで800円とは安い。特に、こういった寂れた場所にある売店でこの値段というのが驚きだった。

できたてのカツ丼は、最高においしかった。ボリュームもあり、十分に腹ごしらえができた。出る前におばちゃんに柳沢峠の路面などを聞いてみたが、問題ないそうだ。最後に近くにある「のめこいの湯」という温泉をお勧めされた。



売店を出発すると、しばらくは微妙なアップダウンの連続。S720iで標高を見ていると、上っている割には、その分下りきってしまい、標高をかせいでいない。勾配の変化があり、ペースが掴みづらくて疲労がどんどん溜まっていった。

すぐに東京都から山梨県丹波山村に入り、道ばたには「大菩薩ライン」という看板。横道が山の斜面をなぞるように九十九折りになっているところがあり、すごく興味を惹かれた。さすがに寄り道はしなかったけど、ああいった裏道はいつも気になってしまう。

しばらく走ると今川峠からの道と合流。ここからはネモッチと来たときに走った事がある。ただ、あのときはもう夕方で、途中から日が暮れて真っ暗になってしまったので、景色などはほとんど覚えていない。

なんとなく覚えている感じでは、ダラダラとした上りが柳沢峠まで続き、きつい坂はなかったような気がした。ただ距離が長いだけ、という印象だった。しかし、実際はそうではなかった。



ところどころ8〜10%のきつめの上りが何度もあり、全体的にもそこそこ勾配があった。おれの足はどんどん消耗していき、何度も忍者麺に止まってもらった。5kmに一回くらいだっただろうか。おれが言わなければ忍者麺は一度も休憩せずに走り続けたかもしれない。

すでに走行距離は100kmを超え、2000m以上上っている。その前にも風張峠を上っているし、疲れて当然だが、疲れを知らない忍者麺と一緒に走っていると自分がひどくヘタレに思えてくる。(実際そうなのかもしれないが…)

疲れてくると、距離が長く感じてくる。時折ある青い看板の塩山までの距離を見ても、全然進んでいない。やたらきつく感じるのは、以前来たときとの状況の差だろうか。

以前はMTBで、ホイール径も小さいし、軽いギアがついていた。松姫峠、今川峠を越えた後ではあったけど、走行距離はそれほどでなかった。それに、ネモッチのペースに合わせていたし、真っ暗になてからはほんとにゆっくり上った気がする。



道はほとんど記憶にないが、印象的な部分は「あ、ここはあのときの…」といった感じで思い出した。ヘアピン2回の折り返し、ここではすでに真っ暗になっていた。今は明るいので、周りの景色も確認できた。

SK集落キャンプ場では、以前道ばたに座り込んで休憩したものだ。他にも、トンネルを出た後に休憩したところや、主に休憩したポイントは記憶にあった。走っていた区間は真っ暗で、ただ柳沢川の水の流れる音しか記憶にないから。

真っ暗で沢の音しかしない状況というのは、かなり不気味だった。実際、後から知った話だが、この辺りは心霊スポットでもあ、それを知って妙に納得してしまったものだ。2人だったからできたことで、1人じゃ絶対走りたくない状況だ。

当時見る事ができなかった景色を眺めながら走って行く。実際はこんな景色だったのかと、記憶に重ねながら。自然の中の変わった景観が続いた。車も少なくて走りやすく、本当はツーリングに向いている道だと感じた。遠いからなかなか来れないけど。



しばらく走って行くと、道の両脇に雪が積もってきた。そして、柳沢川が雪の中に続くいい感じの沢になっていて、静かな中に水の流れる心地よい時間が流れた。

足はもうヘロヘロだし、坂は相変わらずきついが、そういったきれいな雪景色を眺めながら走っていると、自然と疲れも癒される。夏には雪など残っていないだろうから、春先の柳沢峠は、案外いいかもしれない。

次第に道の脇に積もっている雪の高さが高くなっていき、場所によっては50cmはあった。これは、おれが昔から走ってみたかったシチュエーションに近い。

1ヶ月後に控えているツール・ド・草津に参加を決めたのも、こういった雪景色の中を走ってみたいという気持ちからだ。雪の中だけど、走る路面はしっかりと乾いていて、ロードで快適に走れる、そんなシチュエーションがいい。



走りながら心の支えになっていたのがS720iに表示される標高。柳沢峠の標高はマップルに記載されているのでわかっている。その標高まであと何メートルだ、がんばろう、という気持ちで走って行った。

しかし、その標高(1472m)になってもまだ上りは続いた。記憶も曖昧なので、「あと少しのはずなんだけど…」と忍者麺に何度も言いながら走っていた。S720iの示す標高はそんなに正確なわけではないので、こういったことがよくあるのだ。

何度も「あの先が峠か?」という場所があり、その度に期待を裏切られながら、ついに柳沢峠に到着した。もう足は限界、心身共に疲れ切っていた。喜びも大きかったが、「やっとついたか…」というホッとした安心感が強かった。

峠のトイレで用を足し、補給食を食べてから、峠の看板の前で写真を撮った。ちなみに、前回ネモッチと夜中にやってきたときはこんな感じだった(22時頃)。あれはあれである意味楽しかったが…。

続く。


地図:Map(CLICK Here!)
データ:PolarData(CLICK Here!)
走行日:2005/03/20
出発:6:21 帰宅:23:29
走行距離:243.3km
走行時間:11h 11m 03s
平均速度:22.0km/h
最高速度:56.6km/h
上昇距離:3620m
心拍数(平均/最高):142bpm/176bpm
平均ケイデンス:85rpm
温度(最低/平均/最高):2℃/6℃/-
積算距離:9434km(ロード)
カロリー消費量:3877kcal

< PREV NEXT >


My追加