ハッピーステップ
泥沼生活から、這い上がった軌跡(日記のはじめのほう)を書いた後
最近では、日常の感じた事をつらつらと、不定期に更新中ですm(_ _ )m

2003年08月25日(月) 第21章 ルール違反の代償

山上さんと、会社の玄関で落ちあって、食事に向かった。

もぞもぞと話しにくそうにしている私に山上さんは、
「俺の得意先の人がさ、この前、りかちゃんの企画書をみて、
『この子は、できる子だな』って言ってたよ。
俺も、そうですって答えておいたんだ」

そういって、笑って、場を和ませてくれた。

私は、「でも、今の私は二つのブランドを抱えるような器ではないのだとおもっています。
山上さんも知らないいろいろな問題があって・・・。」
「問題?難しく考えなくていいよ。最近元気がないなとは思ってたけど。」

山上さんは、彼との事にも全く気付いていない様子であった。

「何でも、言ってみろよ。俺でよかったら、相談にのるよ。
会社を辞めたいなんて。。。。なにかあったの?」
「山上さんに相談する前にお願いがあります。このことは、絶対に誰にも言わないと
約束してください。」
「約束するよ」


私は、山上さんに全てを打ち明けた。
彼との事も、怪文書の事も。
これがそもそもの間違いであった。

彼との事を他の人に自分の口から告白するということは、
もっともルール違反な行為である。既婚者と付きあう最低限のルール。
私は、それを犯してしまった。


「その手紙は、犯罪行為だよ!!なんだってそんなこと、
一人で黙っていたんだ!」


山上さんは、けして悪い人ではない。
ただ、怪文書の事に関しては、人間として許せなかっただけなのだろう。


後日、この告白が、大変な窮地へと私を追い込む事になる。


「おれはさ、りかちゃんが、みかちゃんのことで、悩むのもわかるし
実際、みかちゃんが、中村さんのこと好きだっていうのは、
この俺でもわかるしな。
けど、考えてみてごらんよ。中村さんは、結婚してるんだ。
早く中村さんと別れて、他の人を探すのがりかちゃんの為だよ。
みかちゃんのことで悩んでるくらいなら、別れることをすすめるよ。」



それから、一ヶ月が過ぎた頃だったろうか、
あきらかに、私に接する会社の人たちの様子が、変化したのは。。。。。





その日は、突然やってきた。



朝、会社に出勤した私は、次々ロッカー室へ入ってくる同僚に
いつものように「おはよう」と声をかけた。
「・・・・・」


そのほとんどの人たちは、みな聞こえないふりである。

挨拶したとしても、「おはよう」とそっけなく言った後、他の同僚たちと
楽しそうに会話している。


いったいどういうことであろうか。
彼との関係が、みなに知れ渡っていたにしても、ここまでの無視はおかしい。
つい一ヶ月ほど前に相談に乗ってくれたはずの山上さんでさえその態度である。


それだけではなかった。


休憩室でも、私が、そこに入ると、今まで楽しそうに話していた人たちが
ぱ〜っと散って行くではないか・・・。
女性だけならまだしも、男性までこの態度であるというのは、
よっぽどの事であろう。


私の知らないところで、何かが起ったに違いない。
私は、見えない抑圧にただうろたえるだけしかできなかった。



それから、一週間その抑圧に耐えながら、私は出勤した。

彼からの連絡もそれ以来なかった。

私は、もう彼を追わなかった。
会社を辞めよう。もうここにはいれない。



彼から、連絡はこなくなったが、まだ決定的な言葉を交わしたわけではなかった。
私は、いつか来るかもしれない彼からの連絡を心のどこかで待っていた。
しかし、今回ばかりは、うまくいかないことは、充分察しがついた。

彼をあきらめる前に、自分の口から、こうなってしまった経緯、怪文書のこと
周りからの抑圧。そんなものを全て彼に吐き出したかった。


そう、未練以外のなにものでもなかっただろう。
私の心の奥の本心は、彼に、そのことを告げて、自分を哀れんでほしかったのだと思う。
かわいそうに・・・そう言って、またやさしく抱きしめてもらいたかったのだと思う。


しかし、抑圧の日々が続くようになってから、彼は、電話さえよこさなくなってしまった。


私の見えないところで、何かがあったことは、あきらかだ。


しかも、その日以来、また、みかちゃんとの疑惑ある行動が目に見えて
私を苦しめた。

彼と、みかちゃんは、やっぱり何かあるのだろう。

私は、そう解釈した。彼への思いを持て余しながら。。。。



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