ハッピーステップ
泥沼生活から、這い上がった軌跡(日記のはじめのほう)を書いた後
最近では、日常の感じた事をつらつらと、不定期に更新中ですm(_ _ )m

2003年09月23日(火) 第38章 夢見心地

その何日か後に、あきらちゃんに会った。



私は、親と喧嘩した事、家を出ようと思っていることなどを相談した。




「どこに住もうかな〜。あんまり、変なところは、嫌だしな。
静かで、便利なところないかなぁ。」


親との揉め事で家を出るというのに、どこかウキウキしていた。
親にしてみれば、喧嘩の上での言葉だったのかもしれない。
けれど、私の決心に揺るぎはなかった。



あきらちゃんも、私が家を出ることで、
自由に私の住まいに出入りできるのだから、好都合だったのかもしれない。

「なんか、おもしろくなってきたな。」そんな風に言った。

この時点では、あきらちゃんも、この恋にブレーキが
効かなくなっていたと思う。

私自身も、愛されているという実感が十分にあった。
ただ、何かしらの不安は、常につきまとったが。。。。。



その夜ホテルで、彼は、車から取り出してきた地図を広げて言った。
「りか、この辺りに住んだら?」
彼の指差す場所を見ると、そこは、緑の広がる閑静な住宅地、
交通の便も非常に良いところである。

「そんなとこ家賃が高いよ!」
「探せばなんとかなるよ。ここなら、
俺の家から、電車だと大回りになるけど、車だと5分、自転車だったら十数分だよ。
そうなったら、いつでもちょこっと
遊びにいけるし、もしも、りかが、俺の会社に来たら、毎日送り迎えできるしさ。」


二人は浮き足立っていた。
いつまでも、その日を思い浮かべて夢を語り合った。



「明日、朝からこの辺りを見に行ってみよう」



次の日、私たちは、車でその付近をぐるぐるまわった。

静かで、緑も多くいいところである。
近くには、大きな公園が広がっていた。
上品な奥様方が、犬の散歩をしている。
止まっている車はすべて高級車。
雰囲気ある住宅地。
但し、果たして私などが住めるような家賃のマンションが
あるのだろうか?


「どう?いい所だと思わない?」彼が言った。
「いい所だけどやっぱり、家賃高そうだね。」


だけど、私は、ここに是非住んでみたいと思った。
こんなに大きな公園が近くにあるし、それよりなにより、あきらちゃんと
いつでもすぐに会うことが可能になるのだ。
夢は膨らんだ。


その後、私たちは、お昼ご飯を食べ、
ボーリング場に行ったり、ドライブしたり、一日を楽しんだ。


夜になり、彼が家の近くまで送ってくれた。
その車の中で、彼が言った。

「りか、もう少し暑くなったら、二人で海に行かないか?旅行に行こうよ。」
「いいの?!うれしい!」



今までの付き合いの中で、何度も外泊は繰り返していたが、
旅行なんてはじめてである。

私は、住むところを探して夢を膨らませていることといい、旅行といい、
本当に夢見心地であった。



今回は、こんな幸せが、ずっとずっと続くような気分になっていた。
7月の初めの頃であった。





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