2003年09月24日(水) |
第39章 疑念(part1) |
状況がよくなるにつれ、私の中では、求めるものも大きくなっていった。
次第に、彼が帰宅後、どのように過ごしているのかが気になり始めた。
しかし、ここでも決して彼の離婚を望んでいたわけではない。
だた、一番初めにあきらちゃんと出会った頃からすると、 私も決して若いとは言えない年齢になっていた。
同年代の友達のほとんどは、結婚して、幼い子供を連れている。 将来の事に対しての、漠然とした不安があった。
旅行に行くと言っても、夏に海に行って真っ黒に日焼けして おまけに外泊して帰って来るあきらちゃんを迎える奥さんは、 何の疑いもなく「お帰り」と出迎えるであろうか? かなりの疑問が残る・・・・・。
不安や疑問はあったものの、私は、あきらちゃんから誘われると、 いつも喜び勇んで出かけていった。
しかし、私からは、決して誘う事はなかった。 意図的に・・・・・。
それが、ほんの少しの罪悪感からくる行動だったのかもしれない。
ある日、いつものように、あきらちゃんから誘いの電話があり、 私たちは、会った。
しかし、その日のあきらちゃんは、なんだかいつもと感じが違うことに 気が付いた。 すこし、元気がないかと思えば、急に、饒舌になって笑ってみたり、 食事して、バーで飲んで、二件もまわってるのに、またここに入ろうよと 初めて入るお店で飲んでみたり。。。。 なにか、不自然極まりなかった。
「何かあったの?」 「え?」 「今日、なんかおかしいよ。」 「わかるか?!」 「わかる。いつもと違うよ・・・。」 「なんにも・・・・・ないよ・・・」 どうも、なにかあるようなのだが、 それを私に言えないでいるような様子である。
気になりながらも、その日もいつものように、二人で一晩過ごした。
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