ハッピーステップ
泥沼生活から、這い上がった軌跡(日記のはじめのほう)を書いた後
最近では、日常の感じた事をつらつらと、不定期に更新中ですm(_ _ )m

2003年09月28日(日) 第41章 謎の空白

旅行の日がやってきた。
私たちは、前日の晩から落ち合い、一緒に朝、出発した。



まだ、世間のお盆休みには早かったが、海辺は人でいっぱいであった。



浜辺で、ビールを飲んだり、二人だけで、バーベキューをたのしんだり、
海のなかで、はしゃいだりして、開放感を満喫した。

夜は、海辺の旅館らしく、さまざまな魚介類がたくさん食卓に並べられた。

部屋食だったため、あきらちゃんにご飯をよそった。

夫婦ようなその行為が、私をうれしくさせた。

食事が終わってからも、次の日どこに行くか話し合ったり、
地元の夏祭りに手を繋いで行ったり・・・・。

疲れて、私が寝入ってしまうと、夜中に鼻をつまんで起こされた。

全面窓の障子をあけたあきらちゃんが言った。

「みてみて!すごいよ!」
あきらちゃんの言う方向をみると、数え切れないくらいのイカ釣り漁船が、
黄色いランプをつけて、海に点々としている。


きれいだった。そして、幸せだった、楽しかった。



どんな時よりも、愛されているのだということを
一番、実感することができた時分だった。




楽しい旅行は、瞬く間に過ぎた。
その旅行は、私の増幅していた不安を少し軽減させた。




私たちは、楽しい会話を楽しみながら、車で帰路へ・・・。

車から見る風景が、田舎町から、ネオンの広がる場所へと移り変わっていく。

あんなに楽しかったのに、もうすぐまた、それぞれ別の家へ帰っていくのだ。



夜のテールランプは何故、切ない気持ちを倍増させるのだろうか。



私は、運転するあきらちゃんの膝に、そっと手を置いた。

あきらちゃんは、黙って、私の手を強く握り締めた。













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