2003年10月09日(木) |
第46章 新たなるスタート(続き) |
「はじめは、うまく行くと思ったんだよ! それじゃあ家を出るよ!」
私に怒鳴りつけて そのまま、彼は、たくさんの着替えを持って、家を出て行った。
普通なら、その場で泣き崩れただろう。
その頃の私には、そんな悠長な事をしている猶予はなかった。
とにかく、生活できないことで、キャッシングした支払い。 日々の生活を送る為の、生活費。そして、夏にはくるボーナス払いの支払い。 バイトを探さなければ。。。
さすがに、その日は、一睡もできなかった。涙も流れた。。。
しかし、朝になると、私はすぐに、求人情報誌を買いに、 コンビ二へと急いだ。
月々の家賃や食費、光熱費、それらを払いながら、 借金の支払いをするためには、水商売しかないと考えた。 とにかく、借金をなくしたかった。
とは言っても、そのたぐいの仕事は、初めての私。 カウンターで働ける、スナックのようなところなら、大丈夫かもしれない。 そう思って、できるだけ、通いやすいように、家の近くを選んで探した。
その点では、運が良かった。 ちょうど、家から歩いて10分足らずの場所のスナックを見つけた。
このあたりなら、客筋もよさそうである。
即座に、そこに電話をした。
家も近い事もあったのか、その日のお昼すぎに面接に来れるか?と聞かれた。 「はい、大丈夫です。」 「じゃあ、3時くらいに来てね。」と、ママらしき人が言った。
面接に行くと、2,3質問を受けて、少しだけ雑談をした。 会社の事情と、生活費を補う為に働くことを話した。
ママは、気さくな人で、即決で、 「気に入りました。是非働いてほしい。」と言ってもらえた。 週に、4日間そこで働くことになった。
「ここのお客さんは客筋がいいから、はじめてでもきっと大丈夫よ。」 「じゃあ、お願いします。」
家に帰ると、ほっとして、昨晩の寝不足の為に、 コタツでうとうとしてしまった。
電話の音で、目が覚めた。 さっき、面接に行ったお店のママだった。 「よかったら、今日から来ない?」 なんと、朝、情報誌を買いに行って、即、面接に行き、 その日から、そのお店で働く事になった。
|