遠くにみえるあの花火に
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2005年10月13日(木) 心があたたかい湿りけを帯びていく時と、心が浮きたって外に弾んでいく時

ようやくリアルタイムに追いつきました。
今日のことを今日書くよろこび・・・。

今月は、休日にしか出来事がないかのように土日祝日しか書いていないけれど、
平日もそれなりに波乱万丈な生活があった。

でも忘れっぽいからすぐに忘れていく。
楽しいことしか記憶に残しておきたくないのかもしれない。





三連休があけてからこちらは、村上春樹の「東京奇鐔集」を読んでいる。
やはり村上さんの文章を読むと、
心の内側の壁面にしっとりと文章がよりそってくるような気がする。
たとえば心がぽっかりと丸い風船みたいなものだとしたら、
風船の中の何もない空洞が、ゆっくりと、
温かい湿りけを帯びた空気で満たされていくような感じ。





秋なので、読書がよくはかどる。

それで、おいしいものをたくさん食べたくなるし、
黄葉がすすんだ街路樹のつづく道を、
つもった落ち葉を踏みしめながら、足もとが茶色いことを確認しながら、
ゆっくり歩いて買い物にでかけたくなったりする。

で、そういう気分を全部ひとつにしたような本が
「すてきなあなたに」の秋冬号。

読んでいたら思わずお腹がぐーっと鳴る。
どれもとてもおいしそうだし、そのエピソードがとても素敵でこころ惹かれる。
すぐさま表に走り出て買い物をし、作ってみたくなる。うずうずとする。
ちょっと手間ひまがかけられていて、愛情がこめられていて、でも簡単そうで。
手が届きそうで届かない、でもやっぱり届かせたくなる、
そんな食べ物にまつわるあれこれ。

場所はひとところにとどまらず、フランスだったり、イギリスだったり、
ニュージーランドだったり。
だれそれさんのお宅を訪問してお相伴にあずかったり、
レストランで食べたおいしいものを思い出してアレンジしたり、
旅に出かけて出会った変わったもの、すてきなものを紹介したり。

読んでいて、私も出かけているような気分になるし、
実際にまた、出かけていきたくなったりもする。

そしてまた、人とのあたたかい出会いも豊富で、
私も親しい誰かを訪ねていったり、手紙を書いてみたりしたくなる。




そんな素敵な一冊を読みながら、今日は久しぶりに平日の休日。
あと一杯コーヒーを飲んだら、そろそろ家事にとりかかるかな。




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