HARUKI’s angry diary
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2004年12月02日(木) 歴史の逸話を知らない子供達

クマが「最近の生徒は知らないことが多すぎる」とのたまわった。

確かに、HARUKIも一緒に仕事をしているKさん(32歳♀)に「卯の花(注:おからのこと)ってなんですか?」と言われたときは、ちょっと驚いた。でもまぁ時代とともに環境も生活状態も変わるものだから、しょうがないのかなぁと思っている。

クマが言った。
「生徒が弁慶も牛若丸も知らないんだよ〜」
えっと〜。
クマの長い長い話を要約すると、今回の期末試験に「運慶」「快慶」と回答する問題があったらしい。これは、「慶」の字のみ答案用紙に書いてあるいわゆる穴埋め問題。

ところが、2年生。まったくわからなくて「弁慶」と書いた生徒がいた。そこでクマは試験の回答説明の話の流れから「弁慶を知ってるか?」と聞いたところ、殆どの生徒が知らないと答えたらしい。そこで、「牛若丸と弁慶の話は?」と質問したところ、たった一人だけ、例の五条大橋でのエピソードを知っている生徒がいてとうとうと話したらしい。

HARUKI「♪京の五条の橋の上〜♪って歌もあるのにね」
クマ「そうなんだよぉ」
HARUKI「でも、知ってる生徒がいてよかったじゃない」
クマ「ところが、そいつテスト0点なんだよぉぉぉぉ」
だぁ。

クマ「牛若丸って、誰のことか知ってるか?って聞いたらさぁ、誰も源義経って知らなくてさぁ」
HARUKI「ふむ」
クマ「おにーちゃんは誰か?って聞いてもさぁ、誰も答えられないんだよ」
HARUKI「でも頼朝自体は知ってるんでしょ?」
クマ「それは知ってるんだなぁ」

HARUKIはここで大きく納得した。
考えてみれば、頼朝は鎌倉幕府を開いた人ということで、いくら授業時数が減ったとはいえ、歴史の授業で必ず出てくる。が、ヘタをすると義経は出てこないでも済む。
ようするに、授業で習うことは知ってるけど、私らが物語として知っているような出来事や人については、知らないのだ。

わかりやす〜い。

HARUKI「私なんか、歌舞伎は好きじゃないからさぁ、勧進帳って知ってはいたけど、くわしく知ったのは能の“安宅”でだもん」
クマ「え?花道を弁慶が六方を踏んで引っ込むって、普通知らないかなぁ」
HARUKI「親が歌舞伎に興味がなければ知らないんじゃない?」
クマ「そういうもの?」
HARUKI「そういうもの」

ちなみにクマはどちらかというと歴史は世界史が得意だったらしく、鎌倉仏教についてなどは、日本史を得意としていたHARUKIの方がくわしいくらいだったりする。

HARUKI「とは言っても、キミも妙なことだけ、日本史くわしいよね」
クマ「うん」
HARUKI「なんで?」
クマ「ほとんど落語と講談の知識」
そうだった。落語には源平盛衰記まであるのだった。
一時期は真剣に落語家を目指したことがあるというクマ(注:本人談)だし。

HARUKI「キミが特殊だと思う」
クマ「そうかなぁ」
HARUKI「そうだよ」

ちなみにHARUKIなぞは、そういう歴史の物語というのは、某国営放送が誇る(笑)日曜夜の大河ドラマを子供の頃から見ていて、なんとなく記憶に残っていたりする。

HARUKI「こういう時代だから、しょうがないんじゃない?」
クマ「そうかなぁ」
HARUKI「家庭環境がものを言うね、こーいうことを知ってるかどうか、ってのは」
クマ「うーん」
HARUKI「だって大河と動物奇想天外とどっちを見る?って聞いたらさぁ、きっと奇想天外って答えると思うよ、最近の家庭は」
クマ「そっか……」
HARUKI「まぁ、せいぜい学校で教えてあげなよ」
クマ「…………」
HARUKI「それで興味を持てば自分で本読んだり、大人に聞いたりするでしょ?そのきっかけになれば、大成功だよ」

HARUKIやクマにしてみれば常識と思えることも、これからはどんどんそうではなくなっていく。
その分、若い子たちが常識と思っていることを私らはわからなくなっていくのだ。

せっかく日本に生まれたのだから、日本の歴史に関する物語くらいは知ってて欲しいけれど。

ちなみに、HARUKIは今読んでいる本のおかげで、やっと新撰組の正しい歴史を知ったところだったりするのだが(笑)。


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