2005年08月19日(金) |
ドレスデン国立美術館展レポート |
えいや!と重い腰を上げて、ドレスデン国立美術館展に行ってきた。 西洋美術館に行くのは、ホントに久しぶり。
昨日、Wikiで予習したところによると、 アルテ・マイスター絵画館には、 ”ヨーロッパを代表する画家の膨大な数の絵画が公開されている”というではないか!!!
ということで、ワクワクしながら見始める。 入ってすぐのところにあった、「集光鏡」の大きさに、まず目を奪われた。 (しかも、すごい威力らしいんです、これ。)
ザクセン選帝候が使っていた地球儀や製図用具、 それにオスマン・トルコの影響を強く受けた武具を興味深く眺めているうちに…。
ワタクシ、身体が段々と冷えてまいりました。 (冷房を甘く見すぎて、上着を持ってこなかったのが敗因。) なんでこんなに冷やすかな?!と思ったけど、 「展示会場の温度、湿度、証明は、作品保護に関する国際的基準と慣例、 および所蔵美術館の貸し出し条件によって厳密に管理されています」 ということなので、仕方ないか。とほほん。
で、セクション3に入る頃には、対象に集中できなくなってきた。 一応、根性で最後まで見たけど、 セクション6までの間には、ピン!と来る展示がそんなになかったな〜。 寒さのせいかと思うと、かなり悔しい!
フェルメールの「窓辺で手紙を読む若い女」も、思った程のインパクトじゃなかった。 (実は、この作品を見に来た、といっても過言ではない。) 静謐という感じの絵なので、なおさらかもしれない。 ただ、若い女性の前にある織物の質感には、ぞくっとした。 本当に織物がそこにあるように見えたんだよね。 ちなみに、絵の斜め右に立って見るのが、一番好き。
この作品、昔はレンブラント(もしくは弟子?)の絵と間違えられていたらしい。 ということで、レンブラント。 やっぱ、レンブラントは苦手〜ということを再認識。 でも、レンブラントの銅版画はなかなかよかったな。面白い。
絵画は、セクション7が一番面白かった。 フリードリヒの「雪中の石塚」と「エルベ渓谷の眺め」を見ることが出来て、満足。 それから、エーメの「霧中の行列」が印象的だった。 (先頭の十字架がやや気に入らないが。) この絵を見ていて、ベックリンの絵を思い出した。
その後、欲張って常設展示も見に行った。 いわゆる大作!といった作品はあまりないけど、それなりに面白かった。 キリスト教美術とかね。 ルノワールの「木かげ」やモネのいくつかの作品、ゴッホの「ばら」なんかもよかった。 ルノワールも苦手意識がある画家なんだけど、この風景画は好きだ。 美しい。
なんだかんだ言って、結局3時間くらい見てました。 金曜日で、開館時間が延長されていて、よかったよ。
夜、「アウシュビッツ」を見る。 「ドイツ人の囚人の上に座ったら、数時間後に窒息死していた」と語っていた、 生き残りのユダヤ人のおじいさんの微笑みが、凄惨に感じられた。
見ているうちに、気分がどんどんどんどん暗くなっていく…。
うは〜、これはヤバイかも…と思ったので、気分転換がてら、 机の脇に積んであった原田宗典の本を4冊程とばし読み。 この人のエッセイは明るくて優しいけれど、う〜ん、何かが足りない。 でも、売ることはないかなあ…。 (BOOK OFFに売るつもりで、本棚から出しておいた。)
本棚がぱんぱんなので、どうにかせねば…。
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