まみいの日記
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私の両親はしつけにそんなにうるさい方ではなかったが お箸の使い方は毎食ごとに 持ち方から それこそ上げ下ろしにまで チェックがはいって 閉口した覚えがある。
食事時のしつけは 食べ物の味をまずくする。誉められることは少ないので 注意ばかりされていると もうおなかは一杯になって「ご馳走様」と席を立ちたくなる。
ふわふわとお箸が宙をさまよってると 迷い箸をしてはだめといわれ お芋をぐさっとさして食べようものなら 手をはたかれた。 箸先はなめてはダメとか 「はい これあげる」と私の好物のさしみをうっかりお箸で受け取ろうとして あきれた母は 刺身をくれなかった。こうした仕打ちに耐えて 食べ物が絡むとむきになる私が 両親から合格点をもらったのは 小学生の高学年の頃だ。 両親のしつけは やがて年の離れた弟に向けられることとなった
成長して世の中に出て 外で食事を取る機会も増えると 案外 お箸の持ち方やマナーはなっちゃいない人が多いのに気づいた。 フォークやナイフはテーブルマナーとして 習うことも有るが お箸は持てて当たり前とばかりに ほおって置かれている。 いまや 日本食はブームをとおり越して世界に定着しつつある。 その本家本元の私たちが 正しいお箸の持ち方が出来なくては恥ずかしい・・と思うのは私くらいか? うちの三人の娘は 私の両親譲りのしつけの結果 綺麗に魚も食べられる。 正しい持ち方をしていると食べていて疲れない。 だいいち 食べている姿が見苦しいと百年の恋も冷めてしまうのではないか。 そう言ったら お箸のことでは散々私にいじめられた三女は「平気よ。おかあさん。だって相手の彼もお箸をちゃんと持てるとは思えないもの」とのたもうた。
まみい
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