まみいの日記
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2002年06月19日(水) 雨宿り

きょうは 朝起きた時から 大雨だった。
仕事も急にキャンセルがはいって 突然暇になった私は 所在なく近くの窓から降りしきる雨を眺めていた。
するとその窓辺に一羽の鳥が突如舞い降りた。
私とは ほんの1メートルも離れていない目と鼻の先の近さだ。
ここらでは良く姿を見かけるが 私にはなんという名の鳥なのかわからない。

その鳥はさも「もうこんなに降るからびしょびしょに濡れちゃったじゃないの」と言わんばかりに しきりに羽をばたつかせて 雨のしずくを振り落とそうとしている。
やっと納得いったのか 今度はくちばしで身づくろいをはじめた。
一寸たりとも動かない私のことは目に入らないのか 一心に羽を一枚一枚丁寧に繕っている様子は これからデートをする予定の娘さんのようで ほほえましい。

その娘さんは羽の繕いも終えると あきらかに自分でも意識して胸を張るように ちょっと立ち位置を変えると おもむろにさえずりはじめた。
その黒っぽい姿からは意外に思えるほどの美声で 私は思わずききほれた。
激しく降る雨にも負けず その歌声はかなり長く続いた。
思わぬ贈り物に私が思わずため息をつくと 娘さんはふいにこちらに向き直り 私と正面から目が合ってしまった。

小首をかしげてこの状態を理解しようとしているその姿に可愛いはじらいを感じた。
「うわ いつから見てたの?」
「ごめんね。 はじめっからよ」

娘さんは あっちを向いたり 羽をばたつかせて落ち着きない様子だったが 来た時と同じように突如飛び去った。
この雨の中 雨宿りするところはすぐみつかったかな?


まみい