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皇居潜入?!
午前中、宮内庁書陵部の展示を見にでかける。
東京で最高の職場は宮内庁ではなかろうか・・・なにしろあの広い敷地で昼休みを過ごすことが出来る。都心とは思えないほど静かで空気がいい。皇居の周りをジョギングする人もいるけれど、そりゃあ、外より中のほうがいいに決まっているじゃない。
今日は月曜日で御苑の公開がお休みだったから、いっそう静か(公開されていても静かだけれど・・・大手門から北はねばし門の辺りまでお散歩すると◎)。一昔前は各地からの戦没者遺族会か何か、皇室奉仕団みたいな、農家のおばさんおじさん風の人たちが揃いの法被を着てよく庭の手入れをしていた。ボランティアだったのだと思う。でも、何年か前から、本当にそういう人たちの姿を見ない。高齢化とともに解散したのかしら。だから、今は結構芝に雑草が混じっている・・・植木屋さんは草を刈ってくれることはあっても、一本一本雑草を引いてくれたりはしないから。
肝心の展示は儀式関係のものが中心で、あんまりありがたみはわからない。藤原公任の『北山抄』を見て、千年の後にも名が残る歌人といえど、宮廷の役人だもんねえ、ちまちま儀式次第を記録してるのね、といささかわびしい。でも、公任本人にしてみれば、官人として存在することが本務だったんだろうな。朝廷儀式への参加が仕事である貴族たちも、儀式次第を大過なく行うことには神経質だったと見えて、動作の動線を示したようなものもあり面白い。
明治憲法発布の絵、一生懸命遠近法を駆使していることはわかるのだが、あまりにも未熟で、見ていると自分の目が不安になってくる。天井は四角いのに、部屋には角がなくて楕円。無理して洋画家を使わなくても、大和絵師でいいのに。住吉派の年中行事絵巻模本は江戸時代の模本といえど、なかなか楽しい絵柄でなごんだ。
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